■自ら支援アプリを開発

鈴木我信さん
拡大する

 日々の苦労は絶えないが、それでも鈴木さんはいろいろと前向きな活動を続けている。一つは自ら開発したアプリ「ミテルンデス」だ。弱視・老眼・車いすの人に向けた“見るため”専用の拡大鏡アプリで、店側に使用許可のポスターを貼ってもらうなどして、無断撮影と勘違いされるようなトラブルも回避し、よく見える環境を作ることができる。美術館など、撮影禁止のエリアでも活用できるように、撮影された画像は10分後に自動削除され、スクリーンショットも取れないような機能も搭載し、無駄な誤解が生まれるリスクも取り除いた。

 また、鈴木さんは子どものころに、宇宙が怖かったという思い出があり、ただ今は逆に興味の対象へと変わった。「すごく小さい頃は、月もどんな形か見えないので、本当に怖かった。でも、それにすごく興味が湧いてきて、天体望遠鏡で見たりした。宇宙の映像も、ブラックホールのシミュレーションであるとか、月面を歩くような体験をして、やっと怖さが消えた気がします」と思い返した。今後も鈴木さんは、弱視への理解を広める発信や、当事者をサポートするサービスの開発を続けていくという。
(『ABEMA Prime』より)
 

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