■日本のジェンダー平等を実現するために政治を変える

「FIFTYS PROJECT」とは?
拡大する

 能條氏が代表を務める「FIFTYS PROJECT」は、ジェンダー平等実現を目指し、地方議会議員に立候補する20代、30代の女性(トランス女性を含む)やノンバイナリー、Xジェンダーなどの方への支援を展開している。

 能條氏は、設立しようと考えたきっかけについて、「東京オリンピックの際に森喜朗元総理の女性蔑視と言われた発言に対する署名活動を行い、15万筆が集まった。その動きを一時的なネットのアクティビズムとしての盛り上がりで終わらせたくないと思った」と語った。

「デンマークに留学して、日本では当たり前だと思っていた景色から、実はジェンダー不平等がたくさん残っていることに気づいた。例えば、電車では『目を二重にしろ』『毛を剃れ』『ハゲはダメだ』などの広告が目につき、『こうじゃなきゃいけない』という規範に溢れている。また、就職の際にも、女子学生にだけ『子育てしやすい会社に就職しなさい』などと言われ、一方で男子学生は問われない」

「ジェンダー平等を日本で実現していく時に、仲間たちと何からすべきかという話になり『政治なんじゃないか』という結論に至った。そして、政治をどう変えていくかを考えた時に、地方議会から変えていくことが大事なのではないかと決めて、この『FIFTYS PROJECT』を立ち上げた」

地方議会における深刻なジェンダー不平等
この記事の写真をみる(6枚)