■「1人の時は力わざで乗り切れても、2人になると不自由になることはある」
産婦人科医の宋美玄氏は、自身も“2人目の壁”に悩みながら出産し、現在は2児の母だ。「2人目で考えるのが『今のペースで働けるのか』。1人いるだけでも、女性は収入が減ることはある。2人になると、より生活が回らなくなる。1人の時では力わざで乗り切れても、2人になると不自由になることはある」。
世間の風潮として、「結婚すると『子どもはまだか』。1人産めば『2人目は?』と聞かれるが、3人目を妊娠すると『育てられるの?』となる。子どもは2人がちょうどいいといった価値観がある」と指摘する。
その背景については、「結婚した夫婦は長らく、2人程度の子どもを持つというデータが出ていた。しかし、欲しい子どもの数である“希望出生数”も、出生数も減ってきている。理由はいろいろと言われているが、一番大きいのは晩婚化・晩産化だ。結婚が遅くなり、結果として年齢的なリミットが来てしまう」と解説する。
■「経験のシェアをどうすればいいのかが課題だ」
