将棋の第3回達人戦立川立飛杯準々決勝・第1試合が12月6日、東京都立川市の「立川ステージガーデン」で行われ、森内俊之九段(55)が千日手指し直しの末に行方尚史九段(52)に76手で勝利した。
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公開対局にて争われる準々決勝は、第1試合から大熱戦が繰り広げられた。千日手局は、森内九段の先手で矢倉の持久戦に。森内九段は、「1局目はじっくりした将棋になり、かなり早い段階で持ち時間を使い切ってしまった。大変な展開になるかなと思っていたが、最後のあたりは形勢判断もつかなかったので、もう一局と思って指し直した」と振り返った。
一方、銀矢倉からカウンターを狙う構想を披露した行方九段は「こちらからは手を出せない展開となったので、バランスを保ちつつカウンターを狙った。まずまずやれていると思ったが急に大変になり、当初は打開するつもりだったが見れば見るほど自信がなくなり、致し方ないかなと千日手を妥協した」とコメントしていた。
指し直し局は先後を入れ替え、行方九段の先手で相掛かりとなったが、初手から秒読みの緊張感が漂う展開に。行方九段は「途中良いと思った局面から数手後に一転してしまい、それがいまだに自分の中でどこが致命的だったのかわかっていない」と語ったが、森内九段が一気に押し切り、大熱戦を制した。
勝利した森内九段のコメント




