■嫌な気持ちへの配慮…”敏感”度合いどこまで?
歌舞伎町ゲイバー「CRAZE」店員・カマたくは、言葉を受け取る側次第で大きく変わっていくという視点を投げかける。「結局、受け取り方によるし、受け取り手も考えないといけない。私は結構差別されるし『オカマだからおもしろい』と散々言われたが、褒められていると思った方が楽だし『ありがとうございます!』で終わらせた方がいい」と述べる。
これには佐々木氏も同意し「被害者意識は過剰に増幅する問題があり、今の時代はみんな被害者になりたがる。それは被害者の方が得だからで、被害者意識だけが異様に広がる状況があり、全員が被害者になってしまったら社会も回らない」と語った。
村井氏は女性社員が妊娠した際、職場の上司・同僚に伝えるべきか否かに触れた際のことだ。村井氏が「職場で妊娠を報告するのは、労務管理上必要だからしているはず。こう配慮してほしい、こういう要望があるなどであれば言えばいいが『妊娠した』と言われても、周囲はどうしていいかと戸惑うし『おめでとう』と言っても、その言い方が嫌だと言われてしまったら怖いという人もいる。コンプライアンスとしては仕事に直接関係ない情報は話さない方がいい」と説明。
これに反論したのが自民党の小林史明衆議院議員だ。職場での円滑なコミュニケーションが阻害される危険性についても言及した。「そういう職場が良いというのは、ちょっときつい気がする。それで生産性が本当に上がるのか、雰囲気も含めていい職場なのか、いいパフォーマンスが発揮される職場になるかといえば、かなり危ない」と反発。
「リスクマネジメントとしては正しいんだと思う。ただ我々がそういう社会を望ましいと思うのかも、考えた方がいい。今の世の中は、字面だけを捉えて勝負することも多くなった。ただ、なんでそんなことを言ったのかという背景を理解しようという意識をお互い持たないと、言われた言葉だけに敏感になりすぎてしまう。マイクロアグレッションというものは絶対に知った方がいいけれど、その名前がついたことで受け取る側が敏感になりすぎないように普及することも重要だと思う」。
(『ABEMA Prime』より)

