今井絵理子議員
【映像】指文字で「きみがよ」を表現する今井議員
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 12日の参議院予算委員会で、聴覚障がいの息子を持つ自民党の今井絵理子議員が、国歌「君が代」の手話表現をめぐって質問を行った。

【映像】指文字で「きみがよ」を表現する今井議員

 今井議員は冒頭、「先月100年の歴史を持つデフリンピック、手話でいうと【デフリンピック=手話で表現】が我が国で初めて開催されました」と、手話を交えながら質問を開始。聴覚障がい者の国際スポーツ大会「デフリンピック」で、日本選手団が過去最多の51個のメダルを獲得したこと、28万人もの観客が会場を訪れたことを紹介し、「開催国として胸を張って大成功と言える大会だったと思います。私自身も会場で応援いたしました。そこで強く心に残ったのは静けさの迫力でした。陸上のスタートはピストルの音ではなく光の合図、観客席からの応援は声ではなくて無数の手が波のように揺れる手話をベースとした目で見て分かる応援のサインエールというもの。音のない世界がこれほどまでに雄弁で熱狂的で力強いものなのか。私は魂が震える思いでスタンドに立っておりました」と感想を語った。

 そして、「私の政治家としての原点は聴覚に障がいのある息子の存在です。息子と共に歩んでいく中で私は手話と出会いました。そして学びました。手話は単なる身ぶり手ぶりのコミュニケーションツールではなく、独自の文法と語彙を持つ日本語や英語と同じ1つの言語であるということ。だからこそ今回のデフリンピックで私は1つの大きな宿題を見つけました」と続けた。

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