第一線で戦いながら家族を優先した
サッカー選手のパートナーとして丸高がとくに印象的だったと振り返ったのは、勝敗に関する柿谷の言葉だ。
「すごく覚えてるのが、『勝っても愛実のせいじゃないし、負けても愛実のせいじゃないからね』って言われたこと」
勝敗がかかるスポーツだからこそ、妻に負担をかけないよう気遣ってくれた言葉だったと丸高は振り返る。こうしたメッセージが進むにつれ、大型ビジョンを見つめる柿谷の目には涙が溢れ始めた。
メッセージでは、プロ生活で絶えなかった怪我との闘いについても言及された。丸高は「パッと思い浮かぶのが足首」とし、「『あ、今日足首の調子ええわ』とか、『あ、今日足首はまってないわ』とか、『あ、今日足首アカんぽいから注射しなきゃやわ』とか常に気にしていた」と、夫の苦悩を振り返った。
それでも柿谷は、クラブや日本代表で活躍。さらに丸高が「一番はあの家族の時間をたくさん大切にしてくれたこと。それに尽きるかな」と涙を流しながら語ったように、家族を最優先にする信念を持ち続けた。
最後に丸高は、「これからも、柿谷曜一朗らしく、何も周りは気にしないでいいので、前に進んでいっていただけたらなと思っています」とコメント。「きっとこの先の人生も面白くなることは間違いないので、家族でいろんな景色を一緒に見ていけたらなと思っています」と、涙ながらに夫へエールを送り、サプライズ・メッセージを締めくくった。
(ABEMA/柿谷曜一朗 引退試合)



