■維新が掲げる「議員定数削減」は見送り…吉村代表は怒りあらわ

吉村代表、高市総理
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 国民民主との連携が深まる一方で、連立相手である維新との間には隙間風が吹いているという見方もある。維新が「政治改革のセンターピン」と位置づけていた議員定数削減法案が、今国会での成立を見送られ、来年へと持ち越しになったためだ。

 維新の吉村洋文代表氏は、この状況に対し「茶番劇。結論出さないんでしょ。そんな国会は本当にまっぴらごめん」と怒りをあらわした。高市総理は党内をまとめて定数削減法案を提出したことで、約束を守ってくれていると評価しつつも「法案が審議されずに会期の終わりを迎えるのは非常に残念だ」としている。

 一方で、思い出されるのは、自民と維新が連立合意に至る直前での立憲民主党の野田佳彦代表の言葉だ。「臨時国会はそもそも58日間。『えいや!』で数十の議員定数を削減できるわけない。『それ、やりましょう』と自民党が言ったら、それは絶対ウソだと思う。騙されちゃいけない」。

 この状況に伊藤氏は「議員定数削減は連立合意文書の中に盛り込まれたものだが、最初から臨時国会での成立は難しいのではないかという声も多かった。我々国民もそう思った方の方が多かったのではないか。ただ、維新は高いボールを投げて『実現しなくて当然だ』ではなく、本気度はあったと思う。そこも含めて、連立の距離感を臨時国会で測っていた気もする。それが来年度いよいよ通常国会での審議となるので、そこが山場となるだろう」と語った。

年明けは「自維連立解消になり得る重要局面」
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