なぜバイクに向かってきたのか。シカとバイクが衝突した映像を見て「後ろ足を横方向に蹴り出しているような、そういった足の動きに見えた。シカとしては一応避けようとしているのではないか」と分析する。佐藤氏によると、シカはアスファルトなどの固い路面が苦手で蹄が滑り、動きが鈍くなって逃げ遅れてしまったのではと推測する。

 衝突を回避するには、あらかじめ注意すべきポイントがあるという。佐藤氏は「直線道路で見通しがいいはずなのに、やたらとタイヤ痕が集中していたり『なんでこんなところでブレーキを踏んでいるんだろう』というところは、動物が飛び出して急ブレーキをかけたという可能性が高い」と、ブレーキ痕の多い場所は動物が現れた可能性があると考え、あらかじめスピードを落とすことが大切と指南。

 それでも衝突してしまった場合は、自分の安全を確保したうえで二次被害を防ぐための行動も重要だという。佐藤氏は「もしシカとか動物が道路上で死んでしまって、後続車や対向車がさらにひいてしまって危ない状況であれば、安全対策を試みていただきたい。#9910(道路緊急ダイヤル)に通報すると、動物の死骸など回収するようにすぐ動いてくれる」と語った。

動物と衝突して車が破損した場合は保険適用される?
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