■アイドル経験者が語るメリットとデメリット
各所で増え続けるアイドル部に対して、芸能界でのアイドル経験者はどう思うのか。元SKE48でフリーアナウンサーの柴田阿弥氏は、人気グループに所属していた経験からリスクについて考える。「他の部活以上に安全配慮とガバナンスが必要。人前に露出することがある以上、アイドルは容姿の誹謗中傷をネット上でされたり、ストーカーや個人情報を特定されるというリスクが高まる。どれだけ学校がガバナンスと安全配慮をするのか。身体的にもそうだが、メンタル面も含めてそこの設計がうまくできていれば問題ないと思う。ただし1個(事件・事故など)事例が生まれたら、たぶん全国でなくなってしまう」。
また元乃木坂46でタレントの山崎怜奈氏は、アイドル時代に自身が通う学校を明かしていかなったことに触れ「自分は大学の学部やキャンパスがバレるようなことは言わなかった。(アイドル部は)学校がわかっている以上、そこから家までついていけてしまうし、仕事場にも行ける。学校の送り迎えといっても、自動車のナンバーを控えられてしまえばそれまで」と付け加えた。
さらに元アリス十番のメンバーで、現在は渋谷区議会議員、アイドルのセカンドキャリア支援「ツギステ」代表・橋本ゆき氏は「アイドル経験された方にも営業職、広報職、人事職、政治家として活動している人もいて、人に自分の思いを伝える、上手なコミュニケーションを取るための必要なスキルは、アイドル活動で培われる部分がある」と評価もする。
反面、リスクについては「私自身もアイドル活動中に誹謗中傷をかなり受け、不安障害を患って通院してたこともあるし、殺害予告をファンから受けて警察に相談もした。こういうことは対症療法ばかりで、未然に防ぐことはそもそも無理な場合が多い。教育期間が提供している機会というだけあって、保護者の方も大丈夫かとみんな思っているところがある。本人も保護者も学校自体も、しっかりとマネジメントをすべき」と述べた。
■学校限定でのアイドル経験の意義
