■ウソの情報も流す 徹底した「情報戦」の裏側
ウルフ氏が強調するのは、心・技・体に加えた「情報戦」の重要性だ。対戦相手を翻弄するため、自ら偽の情報を流すことすらあったという。「ウソの情報も流せる。僕はケガをしていないところを『ケガしている』と話したりして、ちょっと相手を油断させるようなことをした」と明かす。
具体的には、友人との会話の中で「あいつ、アキレス腱痛めてるらしいよ」といったウワサをあえて流し、それが回り回って対戦相手に届くことを狙ったり、特定の相手を「めちゃくちゃ苦手」と公言したりすることで、相手の耳に入る情報をコントロールしていた 。
「めちゃくちゃ苦手だって色々なところで言って、最終的にその相手選手の耳に『ウルフが苦手意識を持っている』と入ればいいなと思っていた。情報を出しておきながら、でも裏ではめちゃくちゃ対策した。もう対戦したら絶対勝てるだけの対策をしていたので大丈夫だった」。
■半年間寝付けない苦しみ 不安を消し去るための「準備」
