■ひろゆき氏「保育士が1歳児を6人見られると思い込むのが間違い」
議論のきっかけとなったのは、2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏がSNSで行った「『子供が母親と居なくても保育園が代わりになる』、は間違いです」というXの投稿だ。ひろゆき氏は、現在の保育士の配置基準(1歳児6人に対して保育士1人)を引き合いに出し、集団保育の限界を次のように指摘した。
「1歳児の親が6人の1歳児を見られますかと言ったら、ほぼ無理だと思う。たった1人でも大変だ。それを6人がやれると思い込むのが間違いだと思うし、やれてない環境はある」。
さらに、子どもの発達における心理的安全性の重要性についても言及した。「0歳、1歳から(保育所に)入れてしまうと、自分に向かってずっとしゃべる人がいなくなる。非認知能力や自己肯定感がどうやって育つかと言えば、心理的な安全性と言われていて、いくらしゃべってもちゃんと聞いてくれる、自分が何かしたら相手をしてくれる人がいること。そういう構造の問題があるので、基本的には親と一緒にいた方がいい」。
東北大学の調査では、1歳未満から保育施設を利用した子どもは、3歳まで利用しなかった子どもに比べ、コミュニケーションや問題解決能力などの面で発達が良いという結果も出ている 。ひろゆき氏が問題視した配置基準について、慶應義塾大学教授で教育経済学が専門の中室牧子氏も、研究の知見を紹介する。
「配置基準と幼児教育に明確な相関があるかと言われると、少なくとも我々が研究している範囲では、あまり明確な関係が見られないところもある。むしろそれよりは、保育士や施設長、園長先生の教育観みたいなものの方が、その幼児教育の質と明確な相関があることも明らかになってきている」。
中室氏は、家庭と保育所の役割は異なるとしつつ、「誰が関わってもいいことはあるし、足らざる部分もある。総じて見た時に子どもたちが良い環境でいられるかどうか」と、環境の質に焦点を当てた。
■親と子ども、両方の幸福感とは
