母親のために野球から離れる
実は江川さん、引退後もホークスに残り裏方業務であるスコアラーの仕事をしていた。ではなぜ野球を離れ、精肉販売店で働くようになったのか。
新型コロナが猛威を振るっていた頃、母親の養豚場は一部精肉会社の営業停止や販路の確保が困難になり、出荷先が激減。そのため母親は精肉、そして販売店も自分たちで担おうと精肉加工販売の店を始めることを決意した。だが店を任せられる人がおらず、息子である江川さんに助けを求めた。
江川さん「野球界から離れることは、すごくすごく迷いましたね。ずっと野球しかやってこなかったですし、今でも野球が好きなので。居たくても居られない方もたくさんいる中、その業界から自ら離れることにすごく悩みました」
母親も江川さんの野球に携わっていたいという思いを知っていたそうで…
母親「野球をしている時の顔がイキイキしていた。小さい頃から楽しそうにしてたから、それを辞めさせてしまったことは可哀想だった」
━━また野球の仕事に戻りたいなと思うことはありますか?
江川さん「めちゃくちゃあります。プロ野球という派手な世界から精肉店、ギャップはありました。一本何百万円、何千万円の世界から、1個売って10円20円の利益という部分もあります。でも僕は逆に(野球で)活躍できなかった分、派手な瞬間をあまり味わっていないので。ギャップによる苦労はそこまでなかったです」
江川さんの会社は他の販売店にも豚肉を卸しており、自身で配達も担っている。
江川さん「配達は苦ではありません。陳列棚を見て、『季節の影響でこれが売れにくくなってきた。カットの方法を変えようか』なども分かります」
江川さんは販路拡大を目指し、飛び込み営業も行った。結果今では、20店舗の卸し先があるという。
江川さん「プロ野球選手は華やかなイメージで、ちょっととっつきにくいイメージを持たれることもありますが、話すことで『全然普通だね』と言われます。それが逆によかったのかな」
精肉店の売り上げは右肩上がりで現在の年商は1億2000万円。店長を務める江川さんをスタッフやお客さんはどう見ているのか?
事務スタッフ「本人が一番しんどくて疲れているとは思うんですけど、あまり見せないです」
スタッフ「最初はプロ野球選手というのが頭にあったので、喋りづらいのかなと思いましたが、全然違って。もう息子のような感じで喋ってます」
常連客「すごく明るくて元気をもらえる。大好きですここは」
(『ABEMA NEWS』より)
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