■アイドル活動の舞台裏 左腕に課せられた「制限」
華やかなステージに立つ星名さんだが、その裏では装着者特有の細かな制約と向き合い続けている。特に大きな制約となるのが、リード(電線)への配慮を伴う「腕の動き」だ。「左腕を肩から軸に回すと、電線リードの部分が引っ張られてしまったり、圧がかかってしまう。腕を上げる時も上げすぎないようにしたり、肩を軸に回す振り付けも変えてもらう」といった苦労がある。
日常生活における電子機器との距離についても気を配る。「電子機器を胸元に近づけない方が良くて、スマホも寝る時は絶対左側に置かない。空港のゲートでは、ペースメーカで通ると良くないので、毎回ボディチェックに変えてもらったりしている」。また、アイドルとして歌う時も「マイクを左側にあまり近づけないように持つ」工夫までしている。
このスマートフォンの影響について、山根氏は「基本的には今の携帯電話、スマホなら使えるし、大きな障害にはならない。ただ、通常15センチぐらいは離してくださいとなる。あまり神経質になりすぎなくてもいいが、逆側(右側)で使えば大丈夫」と説明した。
番組では、星名さんのような若年層の患者が直面する社会的理解についても議論が及んだ。一見して健常者と変わらぬ生活に見えるからこそ、周囲の理解を得ることが難しく感じる場面も多い。「『見た目は元気なのに』と言われるとしんどさを否定された気持ちになる。結局、黙るか我慢するかの2択になりがち」といった率直な思いもある。
周囲から気づかれない内部障害について、星名さんはコンディションに応じて意思表示をしている。「優先席は他の方に譲ったりするが、どうしても体力的にきつくなってしまった時は、ヘルプマークやペースメーカ手帳も持参している。自分は内部障害があるんだよという意思表示ができるものは持っている」。
■「夢を叶えてくれる存在」デバイスへのポジティブな思い
