そんな中、あえて「現金のみ」に回帰する店がある。仙台市のスーパー「生鮮館むらぬし」では、2025年4月からキャッシュレス決済を廃止し、現金のみに変更した。村主芳治店長は「物価高対策として店でできることはないかと考えると、お店の経費をなるべく下げて、その分お客さんに還元するという形を取った方がいいなということで、まずキャッシュレス決済をやめてみた」と説明する。

 この店ではおよそ3割の客がキャッシュレス決済を利用していたそうだが、店側が運営会社に支払う手数料だけで年間およそ2000万円もかかっていたという。そこでキャッシュレス決済を辞め、手数料が浮いた分を商品価格に還元した。ニンジンが1袋およそ200円、ダイコンは1本100円以下、手作りの総菜もボリュームたっぷりでリーズナブルな価格となり、ミカンは1箱でおよそ1000円という安さ(取材時)。

 客らは「今物価高だからいくらでも安いのは助かる」「バーコード決済とか流行っていますけど、現金派だったので何も抵抗はなく。現金派の私には大歓迎」と語る。現金のみに戻した結果、売り上げアップにもつながっているという。

 群馬県高崎市のステーキ・ハンバーグ店「G.G.C.」では、2025年9月から電子マネーをやめ、クレジットカードと現金のみに変更した。こちらも手数料が浮いた分、これまで有料だったご飯の大盛りを無料に。しかも月に15万円ほど利益の上乗せにつながっているという。

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