■なぜ資産公開するのか

大井赤亥氏
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 資産公開制度の背景には、政治汚職事件がある。ロッキード事件(1976年)では、田中角栄元首相が米航空機メーカーから多額の賄賂を受け取り、逮捕・起訴された。リクルート事件(1988年)では、リクルート社が政財界へ、値上がり確実な未公開株を譲渡。事件発覚後、竹下内閣は総辞職した。

 政治学者の大井赤亥氏は、「中選挙区時代には、自民党の候補者同士が、同じ選挙区で激しく争っていた。資金力が大事になるため、政治家が株式投資などをして、行き着いた先が『リクルート事件』だ。未公開株を安価に政治家にばらまき、公開されると利ざやを稼げるため、未公開株が賄賂のように使われた」と説明する。

 これを受けて、「1992年に国会議員資産公開法ができた。第1条には『国会議員が特権的地位を使い不当に蓄財しないよう、ちゃんと国民がチェックできるようにする』ことと、それを通じて、『政治家と特定の企業・団体・業界との癒着で、政策がゆがめられている可能性がないか、白日の下にさらす』といった目的が書かれている」と語った。

■資産ゼロの抜け道
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