■介護殺人…年間30件は氷山の一角?

年間30件は氷山の一角?
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 介護殺人について研究・分析する宮元預羽氏は「まず介護殺人の深刻さを国民が認識し、血が繋がっているからこそできない部分があることを理解すべきだ。高齢者をみんなで守っていく必要がある」と語る。

 実態については「学術的な定義が定まっておらず、データが集めきれていない。地域の認識不足により、重要性が埋もれて自然死や事故として処理されている可能性もある」。また、一線を超える背景には「社会との繋がりがなかったり、発達障害や知的特性のある方が多いというインタビュー調査の結果もある」と説明した。

 パックンは「危機意識が足りない。過激な環境で睡眠不足になり、暴力的な言葉を浴びせられると、人の理性が失われる過程は一般的だ。社会が早く手を差し伸べ、交代できる制度が必要だ」。さらに「核家族化している今の社会では、1対1の介護を維持するのは不可能だ。みんなで年を取っていき、いざという時はメモリーケアのような介護サービスを受けられるような施設といった選択肢が日本にも欲しい」と提言した。

■絶望を防ぐために「使えるものは何でも使う」 
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