■強制執行を受けたことがある当事者
2011年に家賃滞納で強制執行を受けたことがあるというソリマチさんは、「万策尽きて、なすすべがない状態。小さな会社を経営していて、収入を得るために仕事を続けていたが、強制執行を回避できるほどの収入は得られなかった。会社を維持するために、借金もたくさんしていたため、退去時の引っ越し費用も、次の家の契約費用も借りられない状態だった」という。
その後は、「僕は1人暮らしをして、妻と子どもは妻の実家で暮らしている」という。「家族には、強制執行の当日ですら、はっきりと伝えていなかった。『裁判所から人が来るから、とりあえず今日は、子どもを連れて実家に戻ってくれ』と濁した」。
当時を振り返り、「普通の精神状態であれば、正直に言うべきだが、それすら言えなかった。強制執行が終わり、家が空っぽになって、初めて家族に伝えた。そこまでの半年間で、消耗しきっていた。金策に走りつつ、仕事もやらないといけないため、何も考えられなかった」と話した。
強制執行になる前に、自己破産や生活保護の受給などを考えていなかったのかと問われると、「知識がなく、考えも及ばなかった。執行後に妻と離婚し、冷静さを取り戻してから、社会福祉協議会による転居貸付などの制度を知った。すべて終わった後ではなく、もっと手前で知っていれば対策できた」と答えた。
■「『このまま続けば、こんな状況になる』と説明してあげることが重要」
