ナチュラルとは一体どんな組織なのか。「組織は会社形態に近い。少し知能化した犯罪者集団。ただのスカウトグループではない」そう話すのは、長年ナチュラルを取材してきた、元産経新聞警視庁キャップでノンフィクション作家の尾島正洋氏だ。

 その手口について「新宿の繁華街で、そこを通りかかる女性に次から次へと声をかける。昼の仕事をしている女性に『夜アルバイトをすれば10数倍の稼ぎがある』というような、スカウトトークで勧誘する。一度声をかけると、その女性とLINEを交換するところまで達しないと女性たちが開放されないという、実際に声をかけられた女性の証言もある」と説明。

 尾島氏によれば、ナチュラルは一般企業顔負けの組織体系を構築していたという。スカウトを担当する部署のほか経理課や、女性を派遣する先の風俗店を開拓する契約課、警察の対応をする部署まであったそう。朝日新聞によると、数千万円をかけて独自アプリを開発してメンバーを管理。警察をウイルスと呼んで敵視し、独自アプリで捜査員の顔写真を共有していたという。

 女性を派遣した性風俗店からはスカウトバックと言われる一定の金額が、女性が勤務する期間中ナチュラルに支払われていたとされ、それが収入源とみられている。契約している女性を辞めないようにサポートする部署まで存在していたという。

 尾島氏は「路上で声をかけるということもありますけど、ほかにSNSで募集するとか、その辺で匿名性がある。あとメンバーの入れ替わりが激しく、流動的であるということで、警察は匿名流動型犯罪グループ、トクリュウという組織であるという風にみている」と解説。

 「とにかくお金があるから、荒稼ぎできるから暴力団が接触してくる。そこで資金を提供していれば後ろ盾になってくれて、お互いに良好な関係だけど『暴力行使の本家本元』の暴力団に対して暴力を振るう。これはただのスカウトあっせん業ではない。警察として警戒が必要なグループ」と続けた。

歌舞伎町で聞いた現役スカウトらの証言
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