ノーDQ・ノーカウントアウトで行われたこの王座戦は、序盤からラケルがコーナーでのバックエルボー連打、ラリアット、トップロープを使ったミチノクドライバーなどパワーで圧倒する展開となった。バッケルも場外へのトペや武器攻撃で応戦し、左足首を痛めながらもチェーン攻撃、イス攻撃、ケンドースティックなどを絡めて凶器とテクニックで対抗する。
試合後半、ステファニーが場外のラケルの髪を引っ張るラフファイトに対し、ラケルがトラッシュ缶で反撃。次々とパイプ椅子をリングに投げ込むラケルだったが、このアグレッシブな姿勢が裏目に出る。最初こそチェアーの山に「ファーラウェイ・スラムで」投げ込まれ大悶絶するステファニーだったが、ラケルがリバーススプラッシュで自爆し、これで攻守が逆転。
これを見逃さなかったステファニーが椅子を使ってガンガン脳天を叩きつける”餅つき大会”こと「デビルズキス」を10連発叩き込む。ABEMA中継の清野茂樹アナウンサーが「スチールチェアーの上にデビルズキス」と興奮気味に実況し、解説の「週刊プロレス」井上光記者が「ストリートファイトバージョン」と反応。さらにステファニーはラケルを場外に落とし、容赦なくスティールステップに対して再びデビルズキスを10連発を浴びせ続けた。
圧倒的ベビーのステファニーだが、「反則OK」の空気とラケル憎しが加速し、髪を振り乱しドヤ顔を見せタガが外れた様子でアピール。普段とは異なるアグレッシブな一面を露わにすると、ファンからもこの凶行に対し「酷すぎるよ」「椅子の上で…」や負傷した膝を硬いところに何度も叩きつける狂気に「バッケルの方が痛そう」「バッケルさん無事か」と心配の声も聞かれた。さらにマニアのファンからは「これもうECWだろう」とフィラデルフィアの地でハードコア色が全面に出た演出を評価する声もあり、「危ないから怪我せんといて」と両選手の安全を気遣うコメントも目立った。
その後、リング内外に二重のテーブルを設置したステファニーは、ロクサーヌ・ペレスの妨害を退け、フランケンシュタイナーでラケルごとリング内テーブルを粉砕。最後はトップロープからのコークスクリュー・スプラッシュをテーブル残骸の上のラケルに叩き込み、フォール勝ちで防衛に成功。普段は技巧派ヒールとして振る舞うステファニーが、髪を振り乱してラフファイトに興じる姿は、キレたら怖い彼女の裏の側面を強調するものとなった。さらに試合後には「ロイヤル・ランブル」覇者、リブ・モーガンがステファニーを襲撃して女子世界王座ベルトを掲げ、レッスルマニアへ向けてアピール。元王者による事実上の「女子世界王座奪還宣言」により女子戦線は新たな局面を迎えることとなった。(ABEMA/WWE『RAW』)
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