手を合わせ、頭を下げて反省の意思を示すように“礼儀正しく”謝罪しながらも再三のように反則を繰り返してしまった選手。悪気は無いものの、ヒジ、後頭部と相手にダメージを与え続け、累積反則による前代未聞のレッドカード提示での反則負け。予期せぬ結末に「何やってんだ!」「後味悪い」など困惑の声が相次いだ。
2月8日、代々木競技場第二体育館で開催された「K-1 WORLD GP 2026~ -90kg世界最強決定トーナメント~」で、グンター・カルンダ(コンゴ共和国/ReBORN経堂)とAKIRA Jr.(フィリピン/Team Aj)が対戦。ダウンとカードが飛び交う荒れた試合は、MMAとキックの二刀流ファイターの“うっかり”反則連発が物議を呼んだ。
1DAY開催の過酷なトーナメント、負傷者が出れば即参戦のチャンスが巡ってくる-90kg世界最強決定トーナメント・リザーブファイト。第4代KROSS×OVER KICKヘビー級王者と他団体で実績のある日本在住のパワーファイター、グンターはキックとMMAを両立する二刀流ファイターだ。対するAKIRAはIKCヘビー級王者・RKSクルーザー級王者など複数タイトルの経験もあるベテラン、K-1でも重量級の強豪と渡り合ってきた。
重い階級に加え互いにフルスイングの”ぶん回し系”と打ち合い必至のマッチアップ。1ラウンド序盤、AKIRAがローや前蹴りで距離を測るのに対し、グンターはジャブから右フックや左フックを強振して前に出る。グンターの左フックがヒットし、左右フックの連打で先にダウンを奪うが、ストップがかかり膝立ち状態の相手に追撃パンチを当ててしまい減点1。
レフェリーの警告を受けたグンターは手を合わせて謝罪の仕草を見せ、ファンからも「MMAのくせが出ちゃったか…」「二刀流をやっている弊害」とやや同情の声もあがる。会場でもフェアな姿勢に拍手が巻き起こるが、反則直後に何故か両手を上げて煽りアピールと、反省の色は見えない。悪気は一切無さそうなグンター。再開後、今度はAKIRAが右ストレートのカウンターでダウンを奪い返す。当たれば倒れる重量級ならではのダウン応酬のラウンドとなった。
2ラウンドは中央での打ち合いが続き、序盤はAKIRAのパンチが当たり優勢に進むが、中盤以降はグンターも右ストレートやアッパーを効かせて盛り返す。そして中盤、AKIRAのストレートにグンターがグラつく場面も、怯むことなく応戦。互いに倒す気満々の攻防が続く。
バチバチの展開のなか3ラウンドは更に荒れ模様に。序盤、グンターの左のパンチがヒジとなって当たり再び減点1のイエローカード。突如、ファイト中に試合を止めたレフェリーにファンから疑問の声も聞かれたが、スロー映像で確認されたその一撃に「三沢式エルボーだ!」の声。同時に「よく見てたなレフェリー」「荒れてるな」「肘で鼻血が出てる」と騒然となった。
AKIRAの回復とともに再び手を合わせ、笑顔を浮かべるグンター。AKIRAは右まぶたをカットしたがドクターチェック後も試合続行となり、その後も激しい打ち合いに突入。両者目尻にカット箇所があり激しい流血戦となるが、打ち合いの最中、グンターが後頭部を殴る3度目の反則を犯し、うずくまるAKIRAを見たレフェリーが、3枚目のイエローカードそしてレッドカードが提示。グンターの反則負けが宣告された。
K-1では珍しい3枚イエローカードからのレッド。まるでサッカーの試合のような展開に会場はどよめき、グンターはロープにもたれながら「やってしまった」とうなだれた。
よもやの展開、反則3連発にはファンもドン引き気味。「反則負け?」「何やってんだ!」「反則負けだよこれは」と怒りのコメントが殺到。「何だこの判定は」「後味悪い」といった困惑の声も相次いだ。
試合内容そのものはダウンの応酬という激しい攻防ではじまり、グンターの強打も随所で光っていたこの一戦。試合後には両者健闘をたたえ合ってノーサイドとなったが、白熱した打撃戦だっただけに「もったいない」「残念だな」など反則による決着を惜しむ声も聞かれていた。
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