■衆議院、自民圧勝「3分の2以上」議席を持つ意味
憲法審査会で与党筆頭幹事を務めた経験もある佐藤氏は、「自民・維新に国民民主党、参政党、日本保守党を足すと、改憲もしくは9条改正に賛成する衆院議員が5分の4を超えた。これは国民の民意であり、早く国民投票を問うのが政治の責任だ」と語る。
改正が必要な理由として、「今の憲法は、占領下の主権もない中で作られた。当時は自衛隊がなく、武装集団がない中で制定されたため、主権国家に不可欠な『いかなる時でも国民を守らないといけない』という規定がない。その手段も書かれていないのは、他国とは異なるため、直さないといけない」と説明する。
そして、「本来はGHQが去った1952年に、その部分を憲法改正しないといけなかった。今回、国民の民意として、改憲派が5分の4になったのであれば、改正しないと『政治の不作為』と批判されても仕方ない」とした。
弁護士の倉持麟太郎氏は、「リベラルな憲法改正は必要である一方で、自民党案には反対」との立場を取る。「戦後の“55年体制”では、大きな与党と野党が存在し、『改憲』と『護憲』を基軸にしていた。しかし、これは不毛な二項対立であり、今回やっと『護憲』が票を取れないことがわかった」。
一方で、改憲内容については「私も改憲派だが、佐藤氏とは中身が全く異なる。第三極的なリベラルな憲法改正が、選択肢として国民に提示されていない。そうした議論を今後していってほしい」と語る。
日本国憲法は制定以来、改正されたことがない。「そこには構造の問題がある。民主主義国家の憲法は、英語で2万5000ワードが平均だが、日本は4998ワードと少ない。条文が抽象的で、法律や政府の解釈で運用することになっているためだ」。
また、「国民の機が熟していないという人もいるが、『憲法があっても、軍隊みたいな組織がある。自分の生活を良くするものではないが、邪魔するものでもないため、どうでもいいや』という機運はできた」と分析する。
■自衛隊、緊急事態対応など改正時のポイントは
