■「50万から100万稼げる」役者志望の若者を襲った甘い罠

フナイム氏の経歴
拡大する

 フナイム氏が犯罪に手を染めたのは、役者を目指していた23歳の頃だった。生活のために夜の飲食店でアルバイトをしていた彼は、そこで知り合った客から「いい仕事がある」と持ちかけられたという。

 「50万から100万ぐらい稼げる金融の仕事あるから、よかったらやってみないかと。身分証1枚あればできると言われたのがきっかけ。芸能界はすごくきらびやかな世界だし、お金もたくさん稼げる。でも役者としては売れてない。だったら、そういった世界でお金を稼いでもいいのではと、欲望が勝ってしまった」。

 足を踏み入れた先は、普通のマンションの一室だった。しかし、そこで待ち受けていたのは、暴力団の名前を出すようなコワモテの男たちと、「融資保証金詐欺」という名の犯罪現場だった。フナイム氏は当時の心境を「抜けたらヤバいというか、抜けられないところにいた」と回顧しつつも、一方で「そこの人たちがすごく優しかった。ご飯も奢ってくれたり、飲みにも連れていってくれた。いろいろ買ってくれたりもして、やっていることはダメだけど、いい人だった。警察にも捕まらないと言っているし、お金ももらえるんならやっていこうかなと。やめる勇気はなかった」と流されてしまった。

■「3種類の声」を使い分け、高齢者を欺く巧妙な手口
この記事の写真をみる(3枚)