■住宅ローンへの影響と「2パーセント」の家計チェックの重要性
円安の後押しもあってインフレ状態にある日本経済で、利上げのタイミングを伺っている日銀。中東情勢でマーケットが不安定な中、金利はどうなっていくのだろうか。
大槻氏は「(金利は)じわりと上昇していくと見るのが自然だと思う。景気減速に対しての懸念が高まってしまうと、金利を上げている場合じゃないだろうという見られ方になってくるので。ここから先が考え方が少し難しいところで、政策金利を上げない、長期と短期が連動して下がっていくというシナリオが一つだが、今回はそうはなっていなくて、金利を上げづらいということになれば、長期的なインフレ率が収まらない。長期の金利はむしろ上がりやすい」と指摘する。
生活に身近な金利で思い浮かぶのが住宅ローンだ。どんな影響が想定されるのか。「変動金利については、しばらく上がるタイミングが遅れるだろう。一方で長期の金利をベースにしている固定金利の方は、新しく借りる方にとってはこれからさらに高くなっていく可能性もある」(大槻氏)
日本政府が利上げをするのかについて、大槻氏の見立てでは、軍事攻撃が継続する場合は4月の利上げは難しいと予想している。これに対し、崔氏も「今の不確実性の高いところで日本銀行が利上げをするのはかなり難しくなってきている」と賛同する。
「変動金利は日銀の政策金利に連動するから、変動金利で家を借りている人はラッキーと思いきや、これだけ通貨安なうえ金利も上がらない、そして原油が上がると円安がどんどん進んで輸入物価も上がり、金利コストは上がらなくても生活費のコストは上がりやすいことを踏まえる必要がある」
具体的に、住宅ローンを組んでいる人たちはどのようなことを気をつければよいのか。崔氏は「変動金利に関しては、これからしばらく上がっていくストーリーは変わらないと見た方がいいと思う。原油が高騰してインフレになっていくと政策金利も上がっていきやすくなる。一つのターニングポイントとして『2パーセント』。2パーセントにまで上がっても、自分たちの家計は大丈夫かというシミュレーションは絶対にする必要がある」とアドバイスする。
「実はメガバンクの一部がすでに0.9パーセントまで変動金利を上げてきている。4月はいろいろなところの住宅ローン金利も上がりやすいので覚悟する必要がある。一方、固定金利も高くなってきているし、徐々に高くなっていくので決めるなら早く決断した方がいい」
「ただ、固定金利で一つだけ覚えておいてほしいのが、フラット35で契約する場合は家が出来上がっていないと金利がスタートしない。土地から買う人は家が出来上がる頃、1年後の金利はどうなるかを頭に入れてシミュレーションしないといけない。手数料はかかるが、変動と固定をミックスするのもリスクヘッジとして重要だ」
(『わたしとニュース』より)
この記事の画像一覧
