伸びる、まだ伸びてくる…。射程圏外にいるはずの顔面に、異様に“のび~る”ジャブが炸裂。次の瞬間、対戦相手がダウンする思わず“二度見”したくなる光景に「まるでワンピースのルフィ」「こんなジャブ初めて見たことない」と放送席から驚きの声が上がり、K-1レジェンドの魔裟斗も「ジャブでダウンを…カウンターじゃなく、左(ジャブ)一発で倒した」と未知の打撃に驚嘆した。
4月11日、代々木競技場第二体育館で開催された「K-1 GENKI 2026」。佐々木大蔵(DyR studio)とアラッサン・カマラ(セネガル)によるワンマッチは、1ラウンドでのドクターストップによるTKO決着となった。特質すべきは異様な長さのリーチを誇るカマラの伸び~るパンチだった。
佐々木は第4代Krushライト級王者、第8代Krushスーパー・ライト級王者の実績を持つベテラン。昨年、稲垣柊に判定負けを喫するも、同年5月には近藤拳成に延長判定勝ちで再起を果たしている。対するカマラはサバット出身で、-71kg級で複数のタイトルを獲得。25年のK-1 WORLD MAXトーナメントでは代替出場ながらダリル・フェルドンク相手に善戦しており、今回は初の階級での試合となった。
ゴングとともに、まず距離感の違いが浮き彫りになる。カマラは右ロー、ジャブ、前蹴りと長いリーチを生かした攻撃。佐々木もスイッチを織り交ぜながらローで圧をかけるが、その距離に入る前に被弾してしまう。ABEMA解説の魔裟斗は「上手いというか変則というか、キックボクシングとK-1の形とは違うのでやりにくいと思う」「顔が遠いので手がでない」と冷静に分析する。
波乱が起きたのは1ラウンド中盤。カマラの左のジャブが鋭く伸び、そのままダウンを奪う。この一連のシーンに「伸びてくる伸びてくる」「凄いジャブ、なんだこりゃ!」と実況も思わず声を上げる中、K-1公式ヴィーナスの斎藤恭代も「ワンピースのルフィみたいに、手が伸びてしっかり当たってる感じが恐ろしい」と表現した。
立ち上がった佐々木だが距離を詰めきれず、左ジャブの相打ちとなった場面で右目上をぱっくりカット。予想以上に深いダメージにファンから「縦にパックリいってるね」との声も上がる中、ドクターチェックが入り、そのまま試合はストップ。カマラのTKO勝ちとなった。
魔裟斗は「ジャブでダウンを取る」「カウンターじゃなく左一発で倒した、なかなか見ない」と、カマラの特異なスタイルと殺傷力を高く評価。サバットというキックボクシングとは異なる競技背景を持つカマラが、K-1ルールでも十分に機能することを証明。一方、佐々木にとっては一撃の深さが致命傷となった不運な決着も、出だしから距離の壁に終始苦しんだ内容となった。
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