ケイコさんが取り出したファイルには、幼い頃の子供たちからの手紙がぎっしりと綴じられていた。そこには当時小学生だったリュウセイさんからの、大人顔負けの決意が記されていた。
「この小学校生活、いろんな所に行き、いろいろな学校に転校し、いろんなことがあったけど、よく考えると友達もいっぱいでき、この学校生活楽しかったわ」
転校を繰り返したことを負い目に感じていたケイコさんにとって、この「楽しかった」という言葉は何よりの救いとなった。さらに手紙は、母を想う熱いメッセージへと続く。
「お母さんは今大変やと思うけど、俺が将来、世界チャンピオンになって、お母さんを喜ばせるから待っててな。本当に今までありがとう。リュウセイより」
当時、交際相手の男性からの暴力から母を守ろうとして盾になるも、体格差から「お前に何ができんねん!」と跳ね除けられていた5歳の少年。その悔しさを糧に、「守れるくらい強くなりたい」とキックボクシングの道へ進んだリュウセイさんは、2024年にプロデビューを果たし、有言実行で母への誓いを果たしつつある。
この手紙を読み上げ、涙を流しながら微笑むケイコさんの姿に、スタジオの滝沢眞規子も「子供が親を想う想いって、いつしか親が子を想う想いを超えてくる時がある」としみじみ語った。どんなに苦しい時も母の背中を見て育った子供たちにとって、ケイコさんは「ごめんね」と言われる対象ではなく、誇り高き「自慢のママ」であったことが証明された瞬間だった。
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