「医療だけでなく経済全体の問題」社会保険料の負担を感じる理由
また、健康保険組合の財政を見てみると、7割の組合が赤字に苦しんでいる。しかし、社会保険料の負担が問題となる中で、簡単に保険料率を上げられるわけでもないのが現状だ。
「俯瞰的な見方について述べておくと、本来は医療費というのは増加していく傾向があるものだ。高齢化とは別にして、医療の技術は進展していくし、新しい機械や治療法、薬剤が出てくる。そうすることによって医療費というのは徐々に高くなっていく傾向がある。それを上回るような所得の増加が達成できていれば、実は社会保険料の負担というのはそんなに重いと感じずに済むはずだが、我が国の場合は、社会保険料の増加を上回る所得の増加が達成できていないので、特に若い世代がこの負担を非常に重く感じる。医療の問題ではあるが、一方で、経済全体の問題であるということも知っておくべき」(中室牧子氏、以下同)
そのうえで、今後の制度改革におけるポイントを次のように述べた。
「公平性もだが、簡素であることも非常に大切。国民から見たときに分かりやすい制度になっていることが大事だ。年金と健康保険はセットで改革してもらいたいが、移行期間の間に負担が極端に増えるような世帯や個人がいないか、丁寧にチェックしていく必要がある」
(『わたしとニュース』より)
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