5月16日に後楽園ホールで開催された「RISE198」。グンター・カルンダ(ReBORN経堂)対パク・ソンジュ(TEAM TEPPEN)の在日海外勢同士の対決は衝撃の結末。反則を含む2度の中断の末、3ラウンド、グンターの左フックを被弾したパクが衝撃のTKO負け。レフェリーの眼の前で突然、時間差で崩れ落ちる異例のダウンシーンに”レフェリーストップ”が後から加えられる異常事態となった。
コンゴ出身、ジムは世田谷、ルーツは柔道と異色のグンター。前の試合はK-1に参戦し、反則を連発。低姿勢で謝罪を重ねる礼儀正しさとは裏腹に、ダーティーファイトの累積で立ち技では異例の「レッドカードで反則負け」という不名誉な結果に終わっていた。しかし184センチの巨体から繰り出すひと振りの破壊力は絶大。KROSS×OVERでは3KOとストライカーとしてのポテンシャルを遺憾なく発揮してきた。対するパクは初参戦、名門”TEAM TEPPEN”所属の韓国人ファイターで長いリーチと打撃が魅力だ。
解説の一馬が「血の気の多い男」と評するグンターは、1ラウンド序盤から華麗なステップを踏んでパンチを強振する。対するパクも体幹の強さを見せるが、早々にローブローを被弾してしまう。出鼻をくじかれたパクが悶絶する一方、加害者であるグンターは、後頭部の剃り込みにあるハートマークをにこやかにアピールした。前戦での悪びれない「累積反則王」ぶりが頭をよぎったファンからは、「笑顔だよ」「いやいやニヤけるな」と早くもブーイングが飛んだ。
しかし、この日のグンターは反則だけに終わらなかった。身体を浴びせるようなアッパーでパクをなぎ倒すと1ラウンドでダウンを奪う。ダメージが蓄積したパクだったが、タフさを見せてリカバリーし、なんとかこのラウンドを耐え凌いだ。
すると3ラウンド、後がないパクも反撃に出る。大振りのグンターに対して、左ローとボディで削る。クリンチ気味の攻撃が目立つグンターに対してイライラを隠せないパクは、グンターの後頭部めがけて振り落とすような鉄槌パンチを放ち、反則制裁。一馬も「ちょっと興奮しすぎたかぁ…」とパクの余計な一撃に言及する。
一方のグンターは、反則をアピール。「見えない!」とダメージの深刻さを強調した。しかし、ファンからは序盤のローブローがあったため「やり返したな」「反則合戦」といった両成敗を支持する声や「これはいけない」「おもいっきし行ったな」「今の直球過ぎ」とパクへの批判の声もちらほら。
試合はパク減点1から再開。苛立ちぎみのグンターはパクへ左フックを強振。これがまともに入ると、パクはクリンチ。その後、ダメージを感じさせないパクをレフェリーが引き離した直後にまさかの展開が訪れる。
突如、パクがゆらゆらと揺れながら後退し、後ろにバタリと倒れ込んでダウンだ。徐々に力を失い、最後は力尽きるようにマットに沈む衝撃のエンディングで、グンターがレフェリーストップでのTKO勝利。
左フックが効いた事実に違いはないが、被弾してから倒れるまで7秒近くの間があった。さらに、ロープに後頭部を打ちつけるような危険な倒れ方に、一馬は「え?フック」と唖然とした声を漏らす。実況も「何が起きたのか。危険な倒れ方」と伝えると、ファンからも「これはまずくないか」「遅れて効いてるよ」「揺れてた」「北斗神拳みたいだ」「これ大丈夫か?」と動揺が広がった。
一時は「反則合戦」とまで揶揄された試合だったが、危険なダウンの状況を見て、倒した側のグンターも正座をして心配そうに様子を見守った。その後「レフェリーストップによるTKO」という結果がコールされるも、深々と頭を下げ半泣きぎみに「ありがとうございます」とお辞儀。深刻な表情にTEAM TEPPENの那須川会長がグンターを気遣うひと幕も見られた。
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