続けて、真剣な表情に戻った那須川は「キックの時はずっとチャンピオンだった。だからずっと下から来る人を防衛していくのが、僕の性に合わないなと思って。ボクシングには全然僕より強い人がいっぱいいるんで、だからこそすごい興味が湧いた」と、あえて茨の道を選んだ理由を明かした。
さらに東出から「今まで築いた地位が汚される恐怖はなかったの?」と切り込まれると、那須川は「あったんすけど、僕、別に地位とかいらないんすよね。『地位、別に』みたいな」ときっぱりと言い切った。この答えに東出が「人は言うんだよ。今までが無敗だったんならさ、とか言うんだよ。でも、いらないからね」と深く共感すると、那須川はさらに熱を帯びた口調で自身の美学を語った。
「表に出てる無敗なだけで、色んなとこで負けてるからとは思いますよね。表にしか結果出ないけど、普段の練習だったり、誰も見えてない所で日々どれだけ一生懸命やれるかっていう所が大事。そこでの勝ち負けを僕は大事にしてるんすよね。だから別に、地位とか数字とか、クソ喰らえと思ってます」
この言葉に東出が「誰よりも強いロックだよね。承認欲求とか関係ねぇもんな」と感嘆の声を上げると、那須川は「関係ねぇっす。関係ねぇっす」と瀬戸とともに気持ちよく爆笑していた。
