21日の衆議院憲法審査会では、緊急事態条項の条文イメージ案について討議が行われた。
【映像】 緊急事態条項の実例としてウクライナに言及(実際の様子)
自民党の新藤義孝議員は、緊急事態の場合の議員任期の延長に加えて、「緊急政令」の必要性を訴えた。「緊急政令」は、国会が開けず法律が作れなくなった場合、代わりに内閣が制定するもの。
新藤議員は「物理的に参集することが難しく国会がどうしても開けないようなさらに厳しい事態が発生することも当然に予想しておかなければならない。極めて深刻な緊急事態発生時においては、通信途絶や停電などによりオンライン国会すら対応できないという事態が起こり得る。このような究極の事態において国家機能を担う内閣が一時的、暫定的に立法機能や財政支出機能を代替しようとするのが『緊急政令』や『緊急財政処分』の制度です。国会が機能不全に陥り、法律や予算の議決が不可能になり、既存の法律に基づく委任政令や既存の予算に基づく予備費等でも対応できない場合の万万が一のための制度、これを整備する必要があるのではないか」と主張した。
さらに「我々はどのような事態にあっても国民の生命と財産を守り抜き、国と社会を維持する仕組みを整備しておかなくてはならないと考えています。したがって『緊急政令』『緊急財政処分』は内閣の権限をいたずらに強化したり増やそうとするものではありません。究極の手段として国家機能を維持し国民の生命財産を守ろうとするものであり、積極的に使うことは想定しなくても立憲主義国家として当然に備えていくべきものではないか」と訴えた。
また、実際に緊急事態条項が発動された例としてウクライナを挙げ、「ウクライナは2022年2月24日ロシアが侵略を始めた当日、憲法に定められた緊急事態条項のうち戒厳を布告し、国家運営を緊急事態モードに移行しました。これにより現在までウクライナにおいては大統領選挙、国会議員選挙は延期され、その任期も延長されています。他国からの侵略という緊急事態においても議会機能をぎりぎりまで維持し続けているウクライナの国民と議会の勇気と努力には心からのエールを送りたいと思います」と述べた。
「緊急政令」をめぐっては野党から反対論や慎重論が相次いだ。(ABEMA NEWS)
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