将棋の第11期叡王戦五番勝負第5局が5月31日に行われ、挑戦者の斎藤慎太郎八段(33)は伊藤匠叡王(王座、23)に敗れ、悲願のタイトル奪取はならなかった。2期連続の同一カード、そして2期連続でフルセットまでもつれ込んだ激闘の末の敗退。終局直後のインタビューでは、悔しさを押し殺し、言葉を詰まらせる場面に多くのファンが胸を打たれた。
開幕2連敗という絶望的な状況から、怒涛の2連勝で勝負を最終局へと持ち込んだ斎藤八段。しかし、あと一歩、本当にあと一歩のところでタイトルの頂には届かなかった。
死力を尽くした高難度の将棋に敗れた直後、行われたインタビュー。普段は穏やかで端正な振る舞いで知られる斎藤八段だが、この時ばかりは激闘の疲労とともに、深い悔恨の念が滲み出ていた。うつむき加減で質問に答えようとするものの、言葉が続かない。グッと涙を堪えるような、言葉を詰まらせるその無念の表情からは、この大一番に懸けていた思いの強さと、勝負の世界の残酷さが痛いほどに伝わってきた。
「叡王戦いいシリーズで楽しかった」「また強くなる」




