
台風6号がすでに沖縄に大きな爪痕を残しています。3日にかけて、暴風域を伴ったまま、西日本から東日本に接近する見通しです。また、気象庁はこの後、2日にかけて、奄美地方や九州南部で線状降水帯が発生する恐れがあると発表しています。
九州南部“線状降水帯”の恐れ
奄美地方では、与論島と沖永良部島が1日午後8時までに暴風域に入りました。そのうえ、明け方から昼前にかけて線状降水帯が発生する恐れがあります。

近隣住民
「普段かなりにぎやかで、ちょうちんの明かりとか、店もネオンが輝いているが、1日は人通りも少なくて」
1日午後10時現在、台風6号が最接近しているのは、沖縄本島。台風6号がこのまま予想通り進むと本州に接近します。6月に本州に接近する台風は7年ぶりです。

暴風“街のシンボル”巨木倒れる
沖縄本島は1日朝から厳戒態勢でした。あちこちの道路が通行止めに。空港のターミナルビルは終日閉館です。那覇空港だけではなく石垣空港、宮古空港を発着する全便が欠航しました。

いつも観光客でにぎわう名護市のビーチも、1日はひとっこひとりいません。ちょうどこの正午ごろ、沖縄本島が暴風域に入りました。
同じ名護市の横断歩道では信号の明かりが消えていました。交通整理をする人もいない状況で、慎重に運転するしかありません。
国際通りも1日はシャッターを閉じた店が目立ちます。そこに突然、ビルに設置されていた配管か何かが、地面に落ちて真っ二つに。

風に吹かれてコロコロ転がった配管を、車から降りてきた人が道路脇に避けます。

もう一方は別の人が。そうこうしているうちに、今度はパイロンが吹き飛ばされました。この頃、那覇市では最大瞬間風速40メートル近い、非常に強い風が記録されています。
うるま市では、40メートルを超える風も観測されました。こうした風で転倒したり、車のガラスが割れたりして、沖縄県内で5人がけがをしています。

いたるところで倒木の被害も。沖縄市の十字路に立つガジュマルは街のシンボルでした。住民が集う憩いの場所に立ち続け、冬にはライトアップも。

近くで働く人
「まさか倒れるとは思いませんでした。今までも強い台風来てましたが、まさかです。驚きとともにショックを受けています。これどうなるんだろう。寂しくなります」
急きょ、店を閉めたコンビニは停電が原因でした。すぐ近くのレストランも午前6時半から停電したといいます。冷蔵庫は冷気が逃げないよう、極力開けないようにしていました。
カフェ&バル『パッソ』友利秀和オーナー
「止まって6~7時間経っている状態だと思うんですけど。開けてしまうと完全に冷気が逃げてしまうので、怖くて開けることができません」
このままでは60万円分の食材が痛んでしまいます。
カフェ&バル『パッソ』友利秀和オーナー
「沖縄県産のスペアリブだったり、高いお肉や手間かけたソースも入っているので」
(Q.明日まで停電となると食材は)
「恐らく使えないと思います。廃棄するしかないのかなと。お客さんに出すのも怖いので」
沖縄市や那覇市ではいずれも、避難する人が市役所に集中していて、受け入れが困難な状態です。ホームページで受け入れが可能な別の避難所を案内しています。

気になるのは、この大雨や暴風をもたらした台風6号の今後。最新の進路図では、この後も勢力を落とさず、西日本や東日本に接近する見込みで、広い範囲で大荒れとなりそうです。
厳重警戒の九州 ナフサ不足も影
鹿児島市の港では。多くの船が台風に備えて避難していました。

漁師
「風が吹いて船が堤防とかに当たると良くない。お互いの船が守るみたいな感じ」
(Q.船同士が手をつないでいるような)
「そうです」
午後2時、九州南部の梅雨入りが発表されました。梅雨入り直後から、警報級の大雨となる可能性が高まっています。ただ、備えを進めようにも、こんな問題が。

漁師
(Q.これも石油由来)
「そう。このブイですね。鹿児島は台風が多いからみんな持っているけど“発泡”は潰れて消耗が激しい。注文してすぐには来ない。全国的に少ないのかもしれない」
宮崎県も2日が雨風のピークです。国富町の農家を訪ねました。

ピーマン農家 春吉隆己さん
「締め直しをして緩みがないように」
(Q.きつくすることで何が変わる)
「風が来ても、締めていることで吹き上がらない」
年間50トンほどのピーマンを出荷している春吉さん。台風対策は毎年のことですが、今年は事情が違うといいます。ちょうど1カ月前、農協からある通知が届きました。
ピーマン農家 春吉隆己さん
「中東情勢によるナフサ不足。農家で使用している資材が入りづらくなる可能性がある。今使っている資材は次年度に向けて取っておいてくださいと」
これまで、次の年には新しい資材が手に入っていましたが、折からのナフサ不足で、そうはいかなくなるかもしれません。
ピーマン農家 春吉隆己さん
「骨組みとかビニールが破けたり、資材に影響があると次年度の対策ができない」
停電に備えて発電機の確認も怠りません。

ピーマン農家 春吉隆己さん
「常に準備をしておかないと、いざという時には1分が命取り」
気象庁は、九州南部にも線状降水帯の予測情報を発表しています。奄美をのぞく鹿児島県は2日明け方~夕方にかけて、宮崎県は2日昼前~夕方にかけてが対象です。
真夏並み関東にも今後“接近”

台風からまだ離れている関東は1日、真夏並みの暑さとなりました。群馬県の桐生市では36度を記録。関東では今年初めての猛暑日です。

市民
「暑い。激暑」
この季節外れの暑さは、台風が本州付近の高気圧を強めたことも原因の1つでした。台風6号が関東に最接近するのは3日になる見込みです。
