
北海道旭川市で、17歳の女子高校生を橋から転落させ、殺害した罪などに問われている内田梨瑚被告(23)への被告人質問が行われました。3日は、検察側の質問でした。
「殺意あったと言われても当然」言葉に詰まり黙り込む場面も 旭川女子高校生殺害

検察側
「暴力の理由について、取り調べでどう説明しましたか」
内田被告
「すいません。覚えていないです」
検察側
「被害者へのイライラのほか、職場でのストレスがたまっていたということはなかったですか」
内田被告
「ありました」
検察側
「どんなストレスですか」
内田被告
「仕事でうまくいかないことがありました」

さらに、事件が起きた橋に向かう前、女子高校生がコンビニで助けを求めた際には、「ナイフがあれば刺したいと思うほど腹が立っていた」とも述べました。
検察側が指摘し続けたのは、これまでの“証言との矛盾”でした。

被害者に橋の上などで「死ね」などと何十回も浴びせた理由について、内田被告は「本当に死ぬ気があるのか確かめたかった」と主張してきました。
検察側
「そもそも、なぜ確認する必要があったのですか」
内田被告
「『死にます』と言う被害者がうざいと思っていました。本当に死ぬ気がないのであれば『死にたい』と言わないでほしかったです」
検察側
「なぜ、服を脱がせる手段を選んだのですか」
内田被告
「服を脱ぐのを被害者が断れば、死ぬ気がないと確認できると思って、そうしました」
検察側
「被害者に死ぬ気があることがわかったということになりますね」
内田被告
「はい」
検察側
「『落ちろ』『死ねや』と言うのは、やっていることと逆になるのではないですか」
内田被告
「なります」
検察側は、冒頭陳述で内田被告が殺意を持って「落ちろ」「死ね」などと何度も怒鳴るなどしたことが、殺害の実行行為にあたると指摘。

“殺意”があったのか、なかったのかは、裁判の大きな争点の一つになっています。
初公判で、内田被告は「私に殺意はありませんでした」とはっきりと否定していました。

検察側
「なぜ欄干の上に座らせることが、本当に危険な思いをさせることになる」
内田被告
「バランスをとっていないと、落ちてしまうからです」
検察側
「落ちたら死ぬかもしれないとわかっていましたか」
内田被告
「はい」
検察側
「それは殺意があるということでは」
内田被告
「いまは思います」
検察側
「いまは思うのですか」
内田被告
「当時は、殺意をもって、欄干の上に座らせたり、体を押したりしていたわけではないですが、いまは、そんな危険なこと、危険なことをしていたので、殺意があったんじゃないかと言われても、言われる…のは、当然だと思います」

3日の公判では、内田被告は何度も言葉に詰まり、時には、数十秒、黙り込むこともありました。
裁判官からは、高校生を橋の欄干に座らせた後のことについて、質問がありました。

裁判官
「被害者のどこをどう押したのですか」
内田被告
「被害者の右手を外すような感じで、押すというよりは、外すような行動をとりました。被害者の腕や脚を私たちが外そうとして、脚が外れて、下半身から欄干の外側に落ちてしまった」
裁判官
「被害者はどうしましたか」
内田被告
「自力で戻ってきました」
最終的に高校生は転落します。
これまでの裁判で共犯の女は「最後は梨瑚さんが両手で押した」と証言していますが、内田被告は3日も「立ち去った後にダンという音が聞こえた」という主張を繰り返しました。
娘を失った母親の調書が、検察官によって読み上げられました。

被害者の母親の調書
「生きたまま川に落とされた娘の恐怖、痛み、悲しみが、どれほどのものだったかと思うとやりきれません。一番の願いは、娘を生きて返してもらいたい。それは叶いません。そうである以上、極刑を望みます。家族で何度も神居古潭へ行っています。『つらかったね。寒かったね。怖かったね。今は暖かいところにいるのかい?』と、話しかけています」
被告人質問は4日も行われます。
