最近よくニュースで、「アクシオスによると」といった言い回しを耳にする。アクシオス(AXIOS)とはアメリカの新興ネットメディアで、短文で簡潔な記事スタイルで、ニュースレターの配信でも存在感を高めている。アクシオスは、なぜ人気を集めているのか。『ABEMA Prime』では、メディア関係者とともに考えた。
■なぜスクープを連発できるのか?アクシオスの秘密
アクシオスは2017年1月創刊で、創業者は「ポリティコ」共同設立者のジム・バンデハイ氏、マイク・アレン氏ら。サービス内容としては、サイトやニュースレターで記事配信するほか、有料サブスクやポッドキャストなども行われている。
その特徴は、トランプ大統領関連のスクープ連発だ。パリ協定離脱の方針や、イランに提示した14項目の覚書の存在、ネタニヤフ首相を激しく非難し「あなたは正気じゃない」と怒鳴ったなどと、独自ニュースを報じ続けている。
またバイデン政権時代にも、「バイデン氏はネタニヤフ首相にガザでの戦争不参加伝える」(2024年1月)、「バイデン氏がマリーンワン(大統領専用ヘリ)へのウォーキングルーティン変更」(2024年4月)といったスクープを飛ばしていた。
こうした独自ニュースを連発する背景について、デジタルメディアの動向に詳しい、スマートニュース・フェローの藤村厚夫氏は「リークを受けやすい人脈」があるという。「創業者のジム・バンデハイ氏と、マイク・アレン氏はベテラン記者だ。アレン氏は『ポリティコ』時代にニュースレターを出しており、ワシントンDCの政治界隈(かいわい)では、毎朝読まれていた」。
加えて、「党派性を抑え、現政権に過度な批判を示していないため、政権としても『コンタクトしやすいメディア』として見られているのではないか」と説明する。
文筆家の佐々木俊尚氏は、「『お金を払うからリークする』という構図はない。日本もアメリカも、そんなもので人は動かない。自分がリークしたことによる影響力に尽きる。有名メディアに流した方が世の中は動く。一般人が週刊誌に情報を流すのと、政権や財界の中心人物が流すのは違う」と語る。
その上で、アクシオス読者として「感情的でなく、安心感がある。CNNはトランプの悪口、ニューヨーク・タイムズも疲れる。FOXも右派の話ばかり。メディアの世界で分断が広がっている。日本でも朝日や毎日は政権批判、産経は褒め言葉。その状態にアメリカ人が疲れ、本当に中立かは分からないが、少なくとも感情を煽らないアクシオスに安心感や信頼感を覚えて、読んでいるのではないか」と分析した。
■情報過多時代にウケた 唯一無二の「記事の型」

