■情報過多時代にウケた 唯一無二の「記事の型」
なぜ今、毎朝送られてくるニュースレターがウケているのか。藤村氏は「ワシントンDCには政治家や法律の専門家、コンサルタントが集まり、大きな市場がある。忙しいビジネスパーソンに情報を見てもらうには、『ウェブサイトで記事を読んで』より『必要な情報を届けるから目を通して』の方が習慣に合う。メールマガジン形式は、アメリカの政治シーンに合っている」と考える。
さらに、アクシオスの記事には独自の「型」があり、それも人気の理由の1つという。「箇条書きと、フックになる見出しのキーワードがあり、『なぜこれが重要か』『なぜこれがニュースなのか』『現状は』『行間を読む』『結論として』といった決まった文言に注目すると、情報を理解しやすい。長々とした背景説明や、うねった表現の対極にあるアプローチだ」と、アクシオスの特徴を説明する。
新聞と比較して、「紙の印刷物を読むと、『こんなにたくさんの文字を読まないといけないのか』『あまり読んでいないのなら、購読する意味はあるのか』と思ってしまう。絞り込まれた情報が安定して届くなら、そちらの方がいいと思う人は多いだろう」とする。
佐々木氏は「情報を横断的に、コンパクトに押さえられる媒体が、日本にはあまりない。SNSで情報を取っている人は多いが、誰をフォローするかで、極端なバイアスがかかる問題がある。そこで左右偏らず、『今日押さえておくニュースはこれ』と10本くらい流してくれると、それを読んで安心できる」と考察する。
一方で「アクシオスの記事は、500ワード程度だが、割に浅い。物事は多角的に見ることで立体的になるが、アクシオスは1つの視点からしか見ていない。『この理解だけで本当にいいのか』と疑問に感じるときもある」との課題も示す。
これに藤村氏は「アクシオスは両論併記せず、ファクト中心に絞り込むため、佐々木氏の言うような問題は確かにある。ニューヨーク・タイムズやワシントンポストは、依然として長文の調査報道を価値としており、どちらが良いではなく、両方の魅力が維持されるのだろう」と返した。
(『ABEMA Prime』より)

