■「人口増加ボーナス」が終わったこれからの企業は
グローバルパートナーズ代表の山本康二氏は「高市総理の『5%上がった』はウソだ。春闘に参加する大企業は、700万〜1000万人。全体の1〜2割の人が5%上がっただけで、国民全員が5%上がったように発表してしまうと、中小企業は苦しい。テレビも含めて、気をつけて表現しないといけない」と考える。
一方で、「30年近くデフレが続いたため、一部でも賃金が上がるのは良いこと。国際的にもインフレで、賃金が上昇する中で、日本もようやく兆しが見えた。産業や地域によって差はあるだろうが、一部の賃上げを『ずるいな』と思うとシュリンクしてしまう。なんとか努力でガマンしながら、景気や物価、賃金が上がる流れに行って欲しい」とも願う。
今後を見通して「日本の人口は、これから2割、3割……と減っていき、購買力も下がる。外貨を獲得する産業を作ったり、DX(デジタル・トランスフォーメーション)やロボットで効率を上げたりなど、国を挙げて『数十年かけて何を目指すか』を考えないといけない」と求める。
政府についても「総理が『5%上げなさい』と言って、経団連企業だけ賃上げして、なんとか政権を維持しても、粗利益が伸びていないのに給料を上げると、その分いい商品を作れず、株主に配当できないなどのひずみが生じる。『1人あたりGDP(国内総生産)をどう上げるのか』という大本の議論をせず、粗末な議論ばかりしている」と手厳しい。
そして「高市総理も新規産業などの長期プランを考えているだろう。しかし、分かりやすい図解がない。ドバイでは10年、20年プランで『この国はどこへ向かっている』が見える。1960年代の日本も、農業国家を工業化する国民所得倍増計画があったが、そうした大きな青写真が今こそ必要だ」と発言した。
また、国際的に見て、「人類は2000年間、人口ボーナスでずっと伸びてきた。客も増え、売り上げも伸び、収入も消費も増える。でも世界中で東アジアだけが急激に人口が減っている。これに対して、過去数百年間、答えを出した国も企業もないため、答えが分からない」と指摘する。
フリーアナウンサーの柴田阿弥は「業界の再編は必要で、ある程度の競争原理は働かないといけないと思う一方で、地域の生活インフラや雇用を担っている企業もある。地方から大勢出られるわけでなく、『地元に残りたい』という人もいるため、ゼロか100かは言い過ぎだ」とする。
EXIT・兼近大樹は「働き手が有利な時代に、経営者は大変な思いをしている。雇用される側は割と得だ。『給料が上がらない』と嘆くだけでなく、『自分にはどんな能力があるのか』と考え直すキッカケになり、新陳代謝が起きている」とコメントした。
(『ABEMA Prime』より)

