
全国でクマの出没が相次ぐ中、クマ肉を使ったジビエ料理を提供する飲食店が増えています。シェフらが「おいしさを知ってほしい」と話す一方で、クマ肉の流通を妨げる課題も見えてきました。
クマ肉の処理場が不足
フライパンの上で、あふれ出る肉汁。焼いているのは「クマの肉」です。
表面がカリッと焼きあげられた、そのお味は?
三田村凪沙ディレクター
「臭みは全くなく、すごく食べやすいです」
クマやイノシシ、シカなど、多くのジビエ料理を提供している、こちらのお店。連日、クマ出没のニュースが報道されていることもあり、クマ肉への関心は高まっているといいます。
ジビエ調理店レ・ココット
深沢一輝シェフ
「クマ肉を食べに来たお客さんは前より増えました」
2025年度の全国のクマの駆除数は、集計開始以来、初の1万頭を超え増加傾向にあります。
クマ肉として流通を増やせばいいように思えますが、課題も多いといいます。
「食肉の処理場がクマの場合はまだ少ない。食肉処理場が増えない限り、流通量はそこまで増えないと思います。クマは(流通量が)圧倒的に少ない」
2024年度、シカ肉を処理した施設は全国で631あったのに対し、クマ肉を処理した施設は72に過ぎません。
処理施設への支援を訴え
なぜ、クマ肉の処理施設は少ないのでしょうか?
栃木県猟友会
小堀大助事務局長
「解体施設に持ち込んで、解体施設が受け入れ態勢があって、ちゃんと解体をして流通させるというのは、理屈上はできても、(捕獲数が少ないなど)コストに見合わないでしょうし、いろんな点で、まだまだ現実的ではないかなと思います」
季節によって脂の乗りに差が出ることも、安定供給を妨げる一因だといいます。
深沢シェフ
「夏場になると脂がしっかりあるクマというのは捕れないので、一年中、同じものが入らないという面では困っている。ハンターさんが本当に良いものを捕れたという時に仕入れられる、そういう意味では安定していない」
クマ肉の消費促進を目指し、永田町も動き始めています。
鳥獣食肉利活用推進議員連盟
石破茂会長
「クマのチャーシュー!?」
去年、自民党のジビエ議連の会合では、クマ肉のチャーシューが振る舞われ、会長の石破前総理も絶賛していました。
秋田県北秋田市では、クマの捕獲から解体までの衛生管理を定めたガイドラインの策定を求め、少ない頭数でも採算が取れるよう、処理施設への支援を訴えています。
深沢シェフ
「今捕れても、食肉として取り扱われないクマ肉っていうのがまだあると思う。処理施設だったりが今よりも増えて、流通量が増えるのはすごくいいと思う」
(2026年6月10日放送分より)
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