
皇族数の確保に向け行われた議論は、10日午後に立法府の案がまとまりました。ただ、このままだと「女性皇族の結婚へのハードルが上がる」と懸念する声が上がっています。
【画像】皇族数の確保に向け行われた議論 立法府の案がまとまる
まもなく高市総理に提言
高円宮妃久子さまは10日から、スウェーデン、アメリカ、メキシコを訪問されます。
日本サッカー協会の名誉総裁の久子さまは、JFAの要請でワールドカップを観戦される予定です。精力的に公的な行事をこなされていますが、現在72歳です。
国際親善は皇室にとって大事なご活動ですが、女性皇族は今後、皇室を離れる可能性があり、皇族の数の確保は喫緊の課題です。
こうした中、歴史的な皇室典範の改正は山場を迎えています。午後3時半から行われた全体会議で、立法府の案がまとまりました。
女性皇族が結婚後も皇室に残る案と、旧宮家の男系男子を養子に迎える案を認め、10日、このあと高市早苗総理大臣に提言します。
森英介衆院議長
「私どもとしては、いろんな意見の違いがある中で、最良のものができたというふうに思っております」
福山哲郎参院副議長
「女性皇族の方の配偶者・子どもについては、今後も皇族の方々を取り巻く環境、その他は皇室の状況について、今後さまざまな環境変化も出てくると思いますので、その時々の皇室の状況に応じて適時適切に対応していくことに尽きると思います」
女性皇族が結婚後も皇室に残る案の中で最後まで各党で隔たりがあったのが、その夫となる人や生まれた子どもの身分をどうするかです。意見が分かれているためです。
立憲民主党は「配偶者や子に皇族の身分を与えるべき」としていますが、自民党は反対の立場です。
自民党 麻生太郎副総裁
「内親王、女王方の配偶者、お子さんは皇族としないということが、その大前提であると存じます」
女性皇族 結婚に影響は?
女性皇族が結婚後も皇室に残った場合、夫や子どもの立場にどんな影響があるのでしょうか。宮内庁関係者は、こう漏らします。
宮内庁幹部
「式典に出るのか出ないのか、金を出すのか出さないのか。職業選択の自由をどこまで認めるのか。膨大な作業が発生するし、決まってもどのくらいで動き出すのか分からない」
例えば、一家がどこに住むのか…。
元宮内庁職員 山下晋司氏
「配偶者、子どもが一般国民だろうが皇族だろうが、同じ赤坂御用地なりの場所に建物をつくるのか、既存の建物か分からないが、国有財産にお住まいになることになるでしょう」
一般人とした場合、夫と子どもに税金をどこまで使うのかという問題もあります。
例えば一家で遊園地へ行く場合、女性皇族には警備が付きますが、夫と子どもは交通機関や自家用車となるのでしょうか?
山下氏
「皇宮警察は天皇・皇族などの護衛になっていますから、配偶者の護衛もするとなると警察法の改正も必要になってくるのではないかと」
公務に夫が同行することはあるのでしょうか?
山下氏
「(夫の同行は)当然必要になります。国際親善の場では、夫婦同伴が普通ですから。一般国民といっても、公務にかかわることを考えたら制約がある。一般国民としての政治・宗教活動であったり、仕事であっても競争相手がいる仕事は好ましくない」
また自民党は、一般から皇族という特別な立場になると、選挙権や被選挙権も制約されるとしています。そうした中で、どんな人が結婚相手として選ばれるのでしょうか?
これまでに愛子さまは…。
「一緒にいて、お互いが笑顔になれるような関係が理想的ではないかと考えております。両親のようにお互いを思いやれる関係性は、すてきだなと感じます」(2024年 ご就職に際しての抱負から)
ただ今回の改正で、結婚が困難になるという指摘もあります。
共産党 小池晃書記局長
「女性皇族の自己決定権や幸福追求権を過度に制約することが許されるということは、それは議論が逆転している」
自民党 麻生副総裁
「配偶者が皇族となるとすると、婚姻のハードル自体が上がってしまうなど、問題があることはこれまで申し上げてきた通り」
山下氏
「非常に厳しい状況に女性皇族を追い込んでいく。結婚のハードルが上がる要因になる」
結婚のハードルが上がる理由は?
なぜ?上がる結婚ハードル
今回の皇室典範の改正で、女性皇族の結婚へのハードルが上がるとは、どういうことなのでしょうか。
今回の案では、現在の女性皇族は現行制度の下で人生を歩んできたことから、意思を尊重するべきとしています。
山下氏
「どちらを選んでも批判される可能性がある。せっかく法改正したのに(皇室を)出るとなると、皇族数の減少なのにどう思っているんだとか。お気持ちを尊重するということは、選択の責任をすべて女性皇族が負う。厳しい状況に女性皇族を追い込んでいく。結婚のハードルが上がる要因になる」
宮内庁内では、こんな声も上がっています。
宮内庁幹部
「皇室典範の見直し議論をきちんとして、結婚していない女性皇族の将来展望を持つというのは(政府の)最低限の務め」
政府は皇室典範の改正案について、今の国会で成立を目指す考えです。
(2026年6月10日放送分より)
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