
交通事故で妊娠中の31歳の女性が死亡し、おなかの中にいた赤ちゃんが重い障害を負った事件の裁判で、名古屋地裁一宮支部は被告の女に禁錮2年6カ月の実刑判決を言い渡しました。
妊婦はねられ死亡 被告女に実刑
去年5月、愛知県一宮市の路上を歩いていた妊娠9カ月の研谷沙也香さん(当時31歳)。背後から来た車にはねられ、死亡しました。
搬送先で生まれた娘の日七未ちゃん(1)は、脳に重い障害を負い、今も意識不明のままです。
事故から1年。先月、日七未ちゃんは1歳の誕生日を迎えました。
車を運転していた児野尚子被告(50)は、母親の沙也香さんに対する過失運転致死の罪で逮捕・起訴されましたが、日七未ちゃんに対する「過失運転致傷」の罪には問われていません。刑法では原則、胎児は「母体の一部」とみなされるためです。
事故後、夫・友太さんは、次のように述べました。
「重度の障害を負って生まれた日七未が被害者として扱われない現状は、到底受け入れられるものではない」
「胎児にも障害」裁判長言及
日七未ちゃんへの被害が量刑判断にどのように影響するのか注目される中、18日、裁判所は…。
名古屋地裁一宮支部 鳥居俊一裁判長
「何ら落ち度のない被害者は若くして突然命を奪われた。被害者が夫婦で誕生を心待ちにしていた我が子を抱くこともできずに、この世を去る無念は計り知れない」
判決では日七未ちゃんへの具体的な被害について触れ、禁錮2年6カ月の実刑判決を言い渡しました。
過失運転致死事件の場合、実刑の割合は4.7%。95%以上のケースで、執行猶予付きの判決が言い渡されているなかでの実刑判決でした。
友太さんは、日七未ちゃんが被害者として扱われない理不尽さを訴えていましたが、判決公判では、日七未ちゃんの名前が読み上げられました。
鳥居裁判長
「被告は、研谷日七未に循環不全等の障害を負わせた」
判決後の会見で、友太さんは次のように述べました。
「娘が被害者として扱われたという部分はほっとしました。量刑の酌量のところに裁判官の方も考慮をしてくれた。ある意味、これは大きなことだと思う」
(2026年6月19日放送分より)
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