将棋界の絶対王者が、盤上に魔法をかけた。6月20日に放送された将棋の早指し団体戦「JEMTCスペシャルABEMA地域トーナメント2026」予選Bリーグ第2試合、東武鉄道 北関東ブリッツァーズ 対 KOYOHD ノース・トラッズ神戸。第1ステージを終えて北関東が2勝、神戸が3勝とリードされ、第2ステージに入っても第6局で神戸が勝利し、北関東は窮地に追い込まれた。しかし、続く第7局、第8局で北関東の藤井聡太竜王・名人(23)が連勝。奇跡の3連勝に全てを懸けて送り出された最終第9局で、戦慄のクライマックスが待っていた。
4勝4敗のタイスコアで迎えた運命の大一番、神戸の最後の砦として立ちはだかったのは、過去のABEMAトーナメントで2度の優勝を経験している“フィッシャーマスター”こと神戸の稲葉陽八段(37)だ。注目の新ルール「先手番入札制度」では、藤井竜王・名人が「先手を目指そうかな」と38秒を投じたのに対し、稲葉八段は「時間は出せない」と警戒して24秒を入札し、藤井竜王・名人が先手番を獲得した。
戦型は雁木対急戦となり、稲葉八段は金銀を前線に上げてディフェンスを高く構える。しかし、藤井竜王・名人はその裏を取るように強く踏み込み、抑え込みを狙う相手の意図をものともせず後手陣へ切り込んでペースを掌握していった。
「一手必至クラスなんですか」「詰まっちゃってるんだ…」
