完璧に主導権を握り、猛攻を仕掛けていたはずの画面が、一瞬にして反転する――。6月27日放送の将棋の早指し団体戦「JEMTCスペシャルABEMA地域トーナメント2026」の予選Aリーグ1位決定戦で、そんな凄まじい逆転劇が目撃された。一時は圧倒的な攻勢を見せていた対局者を、気づけば鮮やかなカウンターで仕留めてみせた戦慄の終盤術。九州チームの控え室から「ひぃえー!」というハイトーンボイスの絶叫が響き渡った。
【映像】どこから出た声!? 永瀬九段の「ひぃえー!」(実際の映像)
九州の2勝、北海道・東北の1勝で迎えた第4局は、北海道・東北の石田直裕六段(37)と九州の西田拓也六段(34)による奨励会三段リーグの同期対決となった。注目の先手番入札制度では、互いに「できれば先手が」と思惑が一致。石田六段が45秒、西田六段が40秒を投じ、わずか5秒の僅差で石田六段の先手番に決まった。
「先手番を活かして戦いたい」と語る石田六段は、事前の宣言通り急戦を志向。これに対し、後手番となった西田六段は四間飛車を選択した。西田六段はのちに「居飛車にするか振り飛車にするか、本局も最後まで悩んでいました。居飛車でフィッシャー(ルール)はやったことがないので、ちょっと終盤で不安が残ると思っていたので、最終的には振り飛車を指すことになりました」と、その苦悩に満ちた作戦選択の舞台裏を明かしている。
対局は、急戦を選んで積極的に攻め立てる石田六段のペースで進行。振り飛車側の対応が難しい難解な局面が続き、石田六段が押している時間が長く続いた。主導権を確実に握るべく猛攻を選んだ石田六段は、局面のポイントを迎えるにあたり心拍数が140bpmオーバーを記録。しかし、この高難度の折衝において、西田六段は巧みなバランス感覚を発揮して耐えしのぐ。西田六段が攻防に効く自陣角の△3三角を放ったのに対し、石田六段は▲3五歩を選択。この△3三角は一見すると受けの手に見えたものの、次に狙う△8八角成が石田陣にとって激痛の一手となった。
」「永瀬さんの鳴き声よw」「棋士ってリアクション上手いよな」
