
6年前、茨城県の介護施設で入所者の男性2人が死亡した事件で、異例の判決です。2人を殺害した罪に問われている看護師に対し、水戸地裁は1人の殺害について無罪を言い渡しました。
【画像】裁判長「結論としては他殺であるが、被告が犯人かどうかは疑いが残る」
介護施設入所者2人 相次いで死亡
裁判長
「結論としては他殺であるが赤間さんが犯人かどうかは疑いが残る。証言の記憶違い、勘違いを否定することができない」
2020年、茨城県古河市の介護老人保健施設で、入所者の男性2人が相次いで死亡した事件。
翌年、殺人の疑いで逮捕されたのが、事件当時、施設に勤めていた看護師の赤間恵美被告(40)でした。
法廷で検察は、赤間被告が男性2人の静脈にシリンジと呼ばれる筒で致死量の空気を注入し、殺害したと主張。看護師の知識を悪用した手口だとして無期懲役を求めました。
検察側(最終論告から)
「毒物等を用いていないため、自然死と判断される可能性が非常に高い。完全犯罪を狙った大胆かつ狡猾(こうかつ)な犯行。理不尽で、ある意味で無差別的といえる殺人」
弁護側は2人が病死などの可能性があり、殺人事件ではないとして無罪を主張しました。
懲役20年 1件は無罪
2人の死亡が他殺なのか。他殺だった場合、赤間被告が犯人と言えるのかどうか。この2つが争点となる中、水戸地裁は。
裁判長
「被告人は記録を見るなどして被害者の状況を確認したり、犯行に必要なシリンジ等を準備したりと事前に一定の準備をしていたことがうかがわれ、ある程度計画性のあるやり方といえる」
吉田節次さん(当時76)の殺害については、赤間被告の犯行と認め、懲役20年を言い渡しました。
一方、もう一人の被害者・鈴木喜作さん(当時84)の事件についてはこう述べました。
裁判長
「結論としては他殺であるが、赤間さんが犯人かどうかは疑いが残る。被告が鈴木さんの部屋に入ったと認定することはできない」
鈴木さんの容体が急変する直前に、赤間被告が鈴木さんの部屋に入ったなどとする目撃証言がありましたが、被告以外の犯行を否定できないとして無罪を言い渡しました。
(2026年7月8日放送分より)
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