「手書き離れが若者の老害化を招く」半数が"漢字を思い出せない"時代に…2030年デジタル教科書導入で加速?順天堂大教授が警鐘「前頭前野の機能が低下する可能性」

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■「手書きとタイピングでは脳の使われ方が根本的に違う」

矢野教授
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 矢野教授は「老外化とも繋がるぐらい手書きは大事」といい、「前頭前野という部分が感情のコントロールに非常に重要で、20代ごろまで発達した後、加齢とともに機能が低下していく。10代から20代にかけて本来発達しなければならないこの部分に阻害要因があると、機能が落ちるスピードが速くなる可能性がある。それが老害化につながりうる」と解説した。

 手書きとタイピングの脳への影響の違いについては、大きく2点を挙げた。1つ目は「物事を書く過程の違い」だ。「タイピングで『夏』と入力する場合はNATUと打って候補を選ぶだけだが、手書きの場合は『夏』という言葉を聞いた瞬間に、アイスクリームや海など夏に関するイメージが広がる中から意味にフォーカスが絞られ、視覚的なイメージとして脳内に浮かんでから書くという過程をたどる」。

 2つ目は「身体性の違い」だ。「タイピングは均一的な動作だが、手書きでは強弱をつけたり余白を調整したりと、空間認知的な能力や微細な運動が伴う。こうした違いにより脳の活性化パターンが異なることが、脳波を使った実験でも証明されている」と語った。

 その上で、デジタルの優位性も認める。「大学や学会ではAIやDXの推進役を担っている。膨大な情報を蓄積・整理する点ではデジタルが優れており、何か知りたいと思ったときにすぐ情報が得られることでドーパミンが活性化し、好奇心の連鎖につながるのもデジタルの良さだ。デジタルとアナログを両輪で回すことが大事だと考えている」と述べた。

■「0から1のアイデアは手書き、加速度的に進めるときはデジタル」
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