16日、参議院環境委員会において、れいわ新選組の奥田ふみよ議員が、原子力政策における避難計画の妥当性や災害時の賠償責任について政府側を痛烈に批判した。
【映像】「大臣に聞いてます!」→自席に座ってからもヤジの瞬間(実際の様子)
奥田議員は、福島第一原発事故以前は避難計画の対象が原発から5キロ圏内だったものが、事故後は30キロ圏内に拡大されたと説明。避難の対象人数について「島根原発は46万人以上、柏崎刈羽は40万人以上、東海第二原発は90万人以上、玄海原発25万人」と各原発の具体例を挙げた。自身も玄海原発の避難計画対象地域に住んでいるとした上で、多くの住民の命がかかる避難計画について、一斉に避難すれば渋滞や避難先の確保で大きな混乱が生じることは福島第一原発事故の経緯で明らかだと指摘。その上で、5キロから30キロ圏内の住民はしばらく避難せずに自宅にとどまるという「屋内退避計画」について、原子力規制委員会の山中伸介委員長に対し「屋内退避すれば被曝は完全に防げますか。端的にお願いします」と見解を求めた。
山中委員長は「屋内退避は、避難等による健康へのリスクを勘案した上で、被曝線量を合理的に達成可能な範囲でできる限り低くするというための防護措置でございます」と説明。「被曝を完全に防ぐことを目的としたものではございません」と答弁した。
これに対し奥田議員は、被曝をゼロにすることはできないとして、5キロから30キロのエリアの住民に対して「被曝しながら一旦とにかく自宅にとどまれ」と指示しているものだと主張。さらに「屋内退避もこの住民等の被曝線量をできる限り低くするための措置ということでいいですね?」と重ねて問いかけた。
山中委員長は「屋内退避は合理的に達成可能な限り住民の被曝線量を低減するための措置であるという風に考えていただいたら結構かと思います」と答えた。
奥田議員は、答弁における「合理的」という表現について、「生きてる人間に対してですね、合理的だの非合理的だの簡単に連呼するっていうこと、もう本当に血の通った人間が言う発言だとは本当に思えない」と主張。「合理的に達成できる限り」という条件は、費用負担や現実的な難しさを理由に、達成できないなら高線量被曝させても仕方がないという意味に他ならないと指摘した。さらに、佐賀県の資料や内閣府のパンフレットにおける屋内退避時の行動として「換気扇を閉める」「食品にふたやラップをする」などの対策について、「世界で未曾有の福島原発過酷事故が起きた国」であるにもかかわらず「軽いスナック菓子のようなマニュアル」だと批判。石原宏高環境大臣に対し「これらの対応をすれば家の中にいる住民は被曝しないですむんでしょうか?」と質問した。
着席後も「大臣に聞いてますけど」
