将棋の早指し団体戦「JEMTCスペシャルABEMA地域トーナメント2026」予選Bリーグ敗者復活戦、KOYOHD ノース・トラッズ神戸 対 サウスゴッツ大阪の試合が7月18日に放送された。視聴者の視線を釘付けにしたのは、大阪の2勝、神戸の1勝で迎えた第4局。神戸の稲葉陽八段(37)と、大阪の上野裕寿六段(23)による大注目のカードだ。井上慶太九段(62)門下の同門対決であり、「ABEMAトーナメント2024」で優勝を分かち合った元チームメイト同士の激突は、予想を裏切らない劇的な名勝負となった。
過去のABEMAトーナメントで2回の優勝を誇り、フィッシャールールに誰よりも精通していると言っても過言ではない稲葉八段。先手番を決める入札から、早くも両者の思惑が交錯した。上野六段が「どうするかなー、先手を取りに行きたい」と確実を狙う1分5秒を入札したのに対し、稲葉八段は「どちらでもいい」と驚きの0秒という決断を下す。対局前には「兄弟子の貫禄を見せたい」とニヤリと笑みを浮かべ、盤外からすでに勝負師としての余裕を覗かせていた。
対局は、開始早々から心拍数が160bpmを超えるなど気合十分の上野六段のペースで進行していく。やや押され気味となった稲葉八段だが、そのまま引き下がることはない。“変化球”を投じて局面を乱しにいき、少しずつ流れを引き戻し始めると、神戸控室からは「きたきた!来ました!」と興奮の声が上がる。
「これひっくり返すの!?」
