「事件を起こせば射殺されると」なぜ無差別殺人を計画“無敵の人”を生まない社会とは?加藤智大元死刑囚の知人「法律は人を救うけど排除もする。人が手を差し伸べるしかない」

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■「片道切符で行きます」通報までの葛藤と決断

無敵の人とは
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 大友さんへの最初のメッセージは7月1日、「最近生きるのにも疲れてきたんで、秋葉のように楽しくヤッてタヒでもイイかなとよく思うようになりました」という内容だった。大友さんは公開のタイムライン上でのやり取りを避けるためDMへ誘導し、その後8〜9回のやり取りを重ねた。

 転機となったのは、男が「片道切符で東京に行く」と告げてきた場面だ。大友さんが「それは犯罪をするということか」とストレートに尋ねると、「言及を差し控えさせていただきたい」という返答が来た。「今まで質問すると『やる』と言う人か、『逆に絶対やりませんから通報やめてください』という、0か100かの対応だったのが『差し控える』という初めてのリアクション」と大友さんは振り返る。さらに、男の過去の書き込みに近所の人物への危害を読み取れる内容があったことも重なり、「かなり高い確率で(事件を)起こしそうだ」と判断した。

 過去にも似たような連絡を受けて通報し、空振りに終わった経験が何度もあったという。「また空振るかなと思いながら、今回だけはいつもと違うという感覚があった」と語る大友さんは、土曜日の昼に地元の警察署へ電話を入れ、富山県警へつないでもらう形で通報。その後、男は実際にナイフを携えてバスに乗り込んでいたことが判明し、12日に逮捕された。

 通報の決断には葛藤もあった。大友さんは「警察がなかなか動いてくれなかったり、間に合わなかったりして本人が来てしまったら、その場で会ってどうしようかとずっとシミュレーションしながら生活を送っていた」と明かす。逮捕の一報を受けた際も、「罪状が思いつかなかった」と言う。男が「(犯罪を)止めてほしい」と思っていたかどうかもまだ分からないと話す。「会った時に『お前、余計なことしてくれた』なのか、『止めてくれてありがとう』なのか、また違う感情なのか。わからないから、まず会いたい」と述べた。

 また、通報したことで男の人生が変わってしまったという思いも抱えている。「通報した責任はある。君の人生は間違いなく変わった、変えてしまったという気持ちではいるけど、それはまだ一人よがりだから、早いとこ会いたい」と語った。

■「希望格差」と50代男性の孤立 社会的背景の分析
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