■「昔のやり方ではもうお客さんは来ない」現場の実態
佐賀県唐津市の浜崎海岸で海の家「Green Beach House」を16年間運営する渕上俊介さんは、現状をこう語る。「海水浴が目的というお客様は、私が始めた頃より半分以下になっている」。かつて周辺には20軒ほどの海の家があったが、現在は2軒のみだという。
渕上さんは、酷暑の報道も客足を遠のかせる一因だと指摘する。「熱中症だとか『外に出ないでください』とか。ただ海水に入れば体が涼しくなって、海風を浴びて本当に気持ちいい。昔から変わらないと思う」と述べる。一方で、「黙って海の家を開けて海水浴のお客さんを待つというやり方では、もう本当に厳しい」として、現在は古着マーケットをはじめ独自のイベントを企画するなど経営の転換を図っている。「今うちに来てくれるお客様で海に入る人は3割ぐらい。海の楽しみ方をいろいろ提案している」と話す。
一般社団法人海洋連盟の理事・内田聡さんは、2014年に連盟を立ち上げた経緯をこう振り返る。「同じ年代の女性でも、海に行く人と全然行かない人に分かれる。行く人に聞くと、お父さんが釣りやサーフィン、ダイビングが好きで、小さい頃から海に連れて行かれていた。日焼けするのも当たり前、ベタベタもシャワーを浴びれば取れると慣れている。やはり小さい頃に海への接点がなさすぎる」と語る。
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