注目の戦型は相居飛車の出だしとなり、後手番となった岩村四段が物怖じすることなく積極的に動いてリードを奪う展開となった。劣勢に立たされた百戦錬磨の広瀬九段も黙ってはいない。勝負所で鋭い角打ちを放ち、一気に後手へ技をかけたかと思われた。しかし、ここで横浜の若き才能が輝きを放つ。岩村四段は「△8五飛」と冷静かつ絶妙な切り返しを見せ、広瀬九段の猛攻をいなして混戦から見事に抜け出すことに成功した。
そのまま勢いに乗った岩村四段の終盤力は、まさに圧巻の一言。詰将棋を得意とするその持ち味を盤上で存分に発揮し、最後は周囲から「詰将棋の作品のよう」と感嘆の声が上がるほどの美しい収束を見せつけ、90手で強敵から見事な勝利をもぎ取った。この華麗なフィニッシュに視聴者も大興奮で、ABEMAの視聴者からは「終盤読むのAIより明らかに速いな」「最後に詰将棋でた」「寄せの構図が独特だなあ」「うおおおおおお」「強みを発揮したな」「この詰み筋は見えないわw」「若き才能が光る」「へーかっこいいね」「りんたろーすげー」と驚きと称賛の声が相次いだ。
終局後、敗れた広瀬九段は「結構割と手は見えたと思うんですけど、ちょっと秒読みに追われてしまって…」と激闘を振り返り、「最後は完全に見切られて、ぴったり詰まされました」と若武者の強さを潔く認めた。
一方、“大金星”を挙げた岩村四段は「相手が非常に強敵でしたので、勝ててとてつもなく嬉しいです!」と満面の笑みで喜びを爆発させた。横浜チームを率いる森内俊之九段(55)も、「今日はやはり、岩村四段じゃないですかね」と手放しで称賛し、「最後に見事な勝利を挙げて、本戦に出るのが決まる将棋で勝利を挙げてくれましたので、すごく大きな将棋だったと思います」と、文句なしのMVPに輝いた19歳のルーキーを力強くねぎらった。
◆JEMTCスペシャルABEMA地域トーナメント2026 超早指しの『ABEMAトーナメント』と『地域対抗戦』が融合した新シリーズ。全国を6つの地域ブロックに分け、全8チームによって競う団体戦。各チームは監督1名とドラフト会議で指名された棋士4名の計5名で構成される。予選は4チームずつ2リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出。試合は5本先取の9本勝負で、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。今大会より「先手番入札制度」を採用。対局開始前に持ち時間を「競り」にかけ、提示した時間がそのまま対局時の持ち時間からマイナスされる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)


