「どうせ言っても無駄」と心が折れた…父ギャンブル依存・母統合失調症で育った30代女性が語る“体験格差”の実態「親に愛されなかったのも一つの体験」

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■「全体が地盤沈下している」体験機会の構造的な消滅

 体験格差の解消に取り組んできたリディラバ代表の安部敏樹氏は、この問題について、「体験を通じてしか得られないコミュニケーション能力、自立心、主体性、協調性といった能力が非常に重要であることがわかってきている」とした上で、現状については「基本的にはどんどん地盤沈下していって、一部の人だけがお金や時間を投入して維持しようとしているが、全体として地域活動がなくなっていき、公的機関が撤退している。学校の体験機会も減り、部活動もなくしたし、行事も減っている。公民館や青少年向けの自然体験施設もどんどん撤退傾向にある」。

 さらに背景として、「アベノミクスで高齢者と女性の労働参加が800万人から900万人規模で増えた結果、女性と高齢者が地域から抜けていって、地域活動をみんなやらなくなった。子どもたちに関わる大人の数が減り、体験を提供する人が減り、全体が沈下している」と説明する。

 また、体験をさせてもらえなかった子が次世代の親になった場合、「体験を次の世代にしなくなるというデータが出ていて、そうすると能力が下がり、国家全体でいうと国力がどんどん落ちていくサイクルに入っている。皆さんが将来高齢者になったとき、次世代の人たちが稼いで税収をもたらし、介護の費用を出してくれるかという問題に直結する」と語った。

 ヒオカさんは「無料でも交通費がかかる。田舎だと20〜30キロ山を越えないと図書館がなかったりして、親が送ってくれないと子どもがたどり着けない。それぐらいすればいいじゃんと言われているものが普通ではなく、叶えるコストもハードルも全然見えている景色が違う」との見方を示した。

■「親に愛されなかったのも一つの体験」
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