「数十分前の兆候」研究も 地震予知はどこまで進んだのか?学会会長「1年以内のスパンでの技術開発」「30年予測では『どこでも危ない』と言っているのと一緒」

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■「割れ残りが発生している恐れがある」地震予知の最前線

断層分布
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 日本地震予知学会会長で東海大学教授の長尾年恭氏は、今回の地震が起きたメカニズムを次のように説明する。「大地震が起きると、その場所は歪みが解放されて安全だ。ところが、例えば1枚の大きなテーブルクロスで熊本のところだけ少し引っ張ると、両側にシワが寄る。そのシワが寄ったところが今回の八代にあたる。今回の地震で八代のシワは解消したが、今度は水俣の方にシワができた」。地震が起きた場所は安全になる一方、隣接する地域に新たな歪みが生じるという構造だ。

 長尾氏はさらに、「日奈久断層帯の南の方に割れ残りが発生している恐れがある」と指摘する。今回の地震では全長80キロのうち約50キロが割れ、残り30キロが残っているとの見方を示し、昨年の段階からこの地域の危険性を指摘していたともいう。

 地震の予測精度については、現状では「1000年に1回周期の内陸地震は1%程度の精度でしか言えない」としつつも、長尾氏が会長を務める日本地震予知学会では、1年以内という短期スパンでの予測技術の開発を進めているという。「30年という予測はほとんど『どこでも危ない』と言っているのと同じだ。せめて1年以内のスパンでかなり高い確度で危険を示せるようにしたい」と述べる。さらに、「大きな地震が起きる数十分前から始まっている兆候を捉えることができるようになりつつある」とし、直前予知の研究も進んでいると説明した。

■デジタル技術が変える被災地支援
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